民族の名の下に隠れて。

先日、ルワンダで活動をしているNGO、Mulindi Japan One Love Project
の活動報告会に行ってきた。

ルワンダという国をご存知だろうか?
アフリカの中央部に位置する小国である。
1994年に100万人以上が殺されるという大虐殺が起こってしまった。

これは、単にツチ族とフツ族の民族紛争ではない。
ルワンダはもともと一つの民族、一つの言語であった。
しかしベルギーが入ってきたとき、それまで存在しなかった
部族というものをルワンダに作り、自分たちの利益を得るために
植民地にしてしまったところから悲劇が始まる。
それまでルワンダには学校がなかった。
まずベルギーは学校を作り、教育を普及させた。
そして職業や身体的特徴で部族にわけ、身分証明書を作り、
そこに部族名を明記した。
部族同士が憎しみあうように、学校や職場で教えられ、
その結果、大虐殺が起こったのである。

あの大虐殺から11年。
しかし、人々の心は傷ついたまま。
復興支援も遅れています。

そんな中で、
Mulindi Japan One Love Project は、
虐殺の被害者たちのために、ルワンダで義足を作り続けている。

もとは、同じ民族で、隣人として共存していたツチ族とフツ族。
それが旧宗主国の政治的思惑で、利用され、殺され、搾取された。

私たちはこの事実を忘れてはいけない。
国民が望んでいない戦争は、国や国際社会の思惑で
いとも簡単に始まってしまう。
始まってしまったら止められない。

私たちは他国の戦争に無関心ではいけない。
他国の出来事に関心を寄せることが、
自国の戦争を防ぐことにつながると思うから。

ruwanda-coffee

ルワンダのコーヒー

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