スモール イズ ビューティフル

E.F.シューマッハーをご存知でしょうか?

私は、FoE Japan の勉強会で彼のことを知りました。

シューマッハーは、
1911年ボン生まれの経済学者で早くから石油危機を予言。
物質至上主義の現代文明へのもっとも鋭い批判をしたことで注目されています。
その著書が、「スモール イズ ビューティフル」です。

ここでは小難しい、国際経済学を論じるのは辞めにします。

シューマッハーは30年も前にこの著書の中で、石油エネルギー消費の
工業社会を危惧し、警鐘していたにも関わらず、
いまだに何も変わっていないのです。

「大量生産の技術は、暴力的」
「人間は霊長類の一番上に位置するのだから、他の動物たちを
 大切にしなければならないという使命を預かっている」

などなど、興味深い言葉がちりばめられています。

石油エネルギー消費の上に成り立つ豊かな生活は、一時のもの。
長くは続きません。
また、その石油が原因で、世界では血みどろの戦争が行われています。

現在私たちが行っている環境運動は、
生活スタイルを変えないまま行っているので、
それは生ぬるいと、批判しています。

石油・工業には限りがあるのだから、伝統的農業に立ち返り、
植林をして自然を回復しようと説いています。

しかし、途上国の工業化はどんどん進み、貧富の差が拡大し、
環境破壊が進み、シューマッハーの警鐘に耳を傾けている人は
少ないのではないのでしょうか。

シューマッハーは、非暴力で有名なマハトマ・ガンジーのことを、
「精神性に立脚した経済学者」だと言っています。
ガンジーの言葉、
「世界中の貧しい人たちを救うのは、大量生産ではなく、
 大衆による生産である」
には、心打たれます。

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