あたたかな国で。

初めて韓国を旅した1999年春

私はたった1人で1週間のソウル滞在を楽しんだ。
航空券だけ取って、ゲストハウス(GH)は到着してから探す。
そしてソウルでのんびり散歩したり、公園やカフェで本を読む。
そんな旅をする予定だった。

しかし、ソウル到着は21時。
周りはハングルだらけで、英語表記が全く見当たらない
ここは未知の世界。自分が今どこにいるのか検討がつかなくなる。
世界中にたった独りのような感覚

空港駅で、どっちに行けば市街に出れるのか迷っていた時、
声をかけてくれたおじさん。
日本の法務省にいたことがあるらしく、日本語が上手だった。
「帰国するとき、また困ったことがあったら連絡しなさい。」と
連絡先を教えてくれた。
ありがとう

市街に出ても、真っ暗な上、私はハングルが読めないので、
どこに目的のGHがあるのか検討がつかない。
しかも、キオスクのおばさんに聞いても英語が通じない。
その時、キオスクに買い物に来ていたカップルの女性が
声をかけてくれた。
「私、英語わかります。」

彼女はとても親切で、道行く人々に声をかけ、
目的のGHまで私を連れて行ってくれた。
ありがとう

kankoku

明かりのない、
真っ暗なこの路地で、
みんなが助けてくれました

ソウル市内の昌慶宮で、日向ぼっこをしながら本を読んでいるとき、
「日本人ですか?」と声をかけられた。
顔を上げると、おじいさんの顔がこちらをのぞきこんでいた。
その視線を私の本に移し、
「日本語ですね?私は昔、日本語を習ったので分かるんですよ」と
ニコニコしていた。
そのおじいさんの後ろには、数人のおじいさんたちが
こちらを見ており、微笑んでいた。
「この人たちが日本語を習った時って、、、もしかして戦時中?
習ったというより、強要されたんじゃないのかしら」
そんなことを考えながらも、おじいさんたちと話が弾んだ。
楽しい時間をありがとう

韓国と日本の間には、従軍慰安婦、靖国参拝など
外交上のさまざまな問題が潜んでいる。
日本を好きでない韓国人も確かにいるだろう。
しかし、日本人である私に笑顔を向け、
手を差し伸べてくれる人たちがいるもの確かだ。

あの時感じた温かい気持ちと、感謝の念を大事にしたいと思う。

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昌慶宮の明政門。

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