４月に、イラクのファルージャから、
ワセック・ジャシムさんが来日し、
つい先日、帰国しました～
ワセックさんは、「イラク再建青年グループ」の１人として
人道支援に関わりつつ、
中学の英語教師、コンピュータースクールの講師を務める、
ファルージャ出身の３０歳です
２００４年１１月、米軍による２度目のファルージャ総攻撃の直後の様子を撮影し、
国際社会にインパクトを与えました。
どうして、この時期に、
ファルージャ総攻撃から６年たった今、
彼は来日し、その真実を日本で伝えなければならないのでしょうか？
「米軍によるファルージャ総攻撃」といっても、
えっ？そんなこと、あったっけ？？
それって、何！？
という感じの方は多いと思います。
１度目の攻撃は２００４年４月。
日本人３人がファルージャ近くで拘束されて、
犯人グループが自衛隊撤退要求をしたのを覚えているでしょうか？
あの時の小泉首相は、「自己責任」と言い放ち、
日本全国でも、そのような空気が流れていました
それと、同時期の出来事です。
イラク戦争時に、家族を失った遺族がレジスタンスと化し、
また、海外からアルカイダがファルージャに押し寄せ、勧誘を始めました。
アルカイダは遺族に武器を援助し、
ジハードをキーワードに、テロを仕掛けてきたのです。
ファルージャの攻撃を認めたのはイラク政府。
イラク軍は助けてくれません。
国連やイラク政府は、いまだに総攻撃の調査を行いません。
停戦協定後、米軍が治安をおさめ、チェックポイントが至る所にあるけれど、
とりあえず今の治安は良く、日常生活が送れてるとのこと
ワセックさんは、自分や兄弟たちが無実の罪で拘束されたこと、
拷問を受けたこと。
弟の１人は、悪名高いアブグレイブに送られたこと
自分たち家族の身に起きたことを語ってくれました。
２００４年１１月の２度目の総攻撃は、
赤新月社、ＮＧＯ，ジャーナリストは立ち入り禁止
１４才以上の男性の避難は許されず、
多くの家族が少年たちと共にファルージャに残りました。
住民の半数、約１５万人がファルージャから脱出
そして、米軍による二度目の総攻撃。
ファルージャの隣はユーフラテス川。
対岸のサクラウィーヤ村が避難場所でした
川を渡って、物資や医療品を運びましたが、
それらの船も、米軍に狙われたのです
米軍は空から狙い、緊急支援活動も狙われ、ファルージャは完全封鎖。
結局、６０００人以上が死亡、３０００人以上が行方不明（Ｔ＿Ｔ）
何の兵器が使われたのか分からない、不思議な遺体も多数ありました。
私も会場で、ワセックさんのビデオを見ましたが、
顔や体が腫れてるけど目立った傷みはなかったり、白かったり、
真っ黒に焦げてたり・・・
１年後、アメリカは、白リン弾の使用を認めました。
白リン弾は、国際的に使用は禁止されておらず、
煙幕や照明として使われますが、
人口密集地で使うことは問題です。
市民を無差別で殺戮するような使い方をしたので、
ジュネーブ条約に違反しているわけです
以下の映像は、２００８年のイスラエルによるガザ攻撃時のものです。
２００４年のファルージャでも、これが使われました
そして今、ファルージャでは、
先天性異常の子どもたちが増え、癌などの病気の子どもたちも増えています
ＢＢＣより
２００８年４月１７日。
名古屋高等裁判所では、
「航空自衛隊のイラク派遣は違憲」という裁定を下しましたv(￣∇￣)v
「航空自衛隊の空輸活動は憲法第９条に違反する。
多国籍軍の武装兵力を戦闘地域であるバグダッドに輸送することは
武力行使と同じ行動」
日本の航空自衛隊は、アメリカの強い要望により、
バクダッドへ空輸活動をしていました
その数、１５０回。
うち、国連関係の輸送支援は２５回のみ。
それ以外の多くは、武装した主に米軍を輸送していたわけです。
子ども女性をたくさん含む民間人を殺戮した米兵を、
日本の空自が２日に１度送り込んでいました。
ファルージャもしかり。
イラク戦争は、遠い国で知らない誰かが行っているわけではありません。
私たち日本も、戦争に荷担しているわけです。
その事実から目をそらしてはいけないと思います。
ありがとうございます。
mana
