もし死刑がなかったら ③

2008年4月現在、死刑を廃止している国は137か国あり、
存置している国は60か国です

廃止している国の中でも、
①全面的に廃止している国
②戦争時などの犯罪を除く、通常犯罪について死刑を廃止している国
③過去10年以上、死刑を執行していない国

という感じに分類されます

私は、その社会的背景から、
イスラム圏やアジアでは、死刑廃止を根付かせるのは
困難なのではないか?
と思っているのですが、
その中でも、死刑廃止をとっている国がいくつかあります

例えば、
ネパール、フィリピン、東チモール、トルコ
トルクメニスタン・・・
これらの国々は、死刑廃止条約に批准しています

2007年の1年間で、死刑は判決を受けたのは、
少なくとも3347人51か国。
処刑されたのは少なくとも1252人24か国。
「少なくとも」と言ったのは、すべてを公表していない国もあるし、
北朝鮮のように実態の分からない国もあります

処刑の88%を占めているのが、
中国、イラン、サウジアラビア、パキスタン、アメリカです。

日本では、死刑に科せられる罪が17種類あるのですが、
実際は、殺人罪、強盗致死罪、強盗強姦致死罪などに限られています

そしてここ数年、死刑確定者数も死刑執行数も、
少しずつ増加傾向にあります

死刑が執行される順番は特にないと言っていますが、
執行の基準としては、
①本人が望んでいる死刑囚
②支援者がいない死刑囚
が、
早い順番で執行されるようです

来年から一審で裁判員制度が始まりますが、
判決は多数決で決めることになっています。
せめて死刑は、全員一致にすべきじゃないか?と
私は思うのですが、どうでしょう?

そして死刑廃止の代替案として終身刑があがっていますが、
「処遇に困る」という理由で
法務省は反対の立場を取っています

死刑制度について議論するのは勿論のこと、
犯罪を起こさない社会を作るにはどうしたらいいか、
という議論と行動も必要だと思います

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