以前、森山元法相は、
「罪を犯したら死んで償うのは日本の文化だ」
というような発言をしましたが、
日本の中世には、350年間、死刑のない時代がありました
刑罰は、その時代に合わせて変化していくんだと思います
これから裁判員制度が始まり、
世界では死刑廃止が進むなか、
日本の中でいろんな議論がでることは、
必要なことなんじゃないかと思います
死刑廃止が進む欧米とは異なり、
アジアやイスラム圏では遅々として進まない現状があります。
それは宗教や社会背景の違いがあるからでしょう。
日本には日本の考え方、やり方があるのですから、
欧米と同じスピードで、同じ方法で、
死刑制度を廃止するのは、難しいと思います
日本では死刑制度に関して、感情論に走りがちですが、
「存置」「廃止」の双方の良い部分を取り入れて、
今の日本に適した制度が作れればいいなあと、
私は思うのであります
もともと「死刑存置」の考えだった私が、
廃止してもいいんじゃないかと思い始めたのは、
加害者の死刑を望まない、遺族の声を聞いてからでした
そのことをきっかけに、自分なりに情報を得て、
「死刑廃止」に、どんどん気持ちが傾いて行ったのですが、
今でも私が大切に思っているのは、
ただ単に刑罰の制度を変えたい、ということではなく、
いかに被害者や遺族の気持ちを癒すか、ということです
加害者の人権ばかり強調されても、
遺族のケアを行う体制が整っていなかったら、
世論は納得がいかないでしょう。
死刑廃止は、さらに困難になると思います
死刑制度うんぬんの前に、
まず、被害者や遺族のケアに重点を置き、
国や地域がどうフォローしていけるのか。
そのことに、国は真剣に取り組んで欲しいと思います
まだまだ、つづく