京都大学原子炉実験所にて①

最近、ツイッターを始めました。

4月3日、関西では桜が満開なこの季節に、
大阪と京都に行って来ました~

毎年4月の第一土曜日に、
京都大学原子炉実験所は、一般公開を行っています(☆゚∀゚)

去年から楽しみにしていた一般公開
でも行き方を調べてみると・・・・
かなりの道のりなので、直前まで行くのをためらっていました

新幹線で新大阪まで行き、
在来線に乗り換えて熊取駅まで約50分
そしてそこからバスで15分
京都大学なのに、大阪なのね~( ̄▽ ̄;)!!
  しかも、和歌山寄り・・・

バス停の目の前が、京都大学原子炉実験所です。

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 ここは桜が満開で、
家族連れでピクニックを楽しんでいる人たちがたくさん(*゚▽゚*)

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 正門をまっすぐ進むと、研究用原子炉があります

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 私はまず、ここを見学することにしました。
1グループ5-6人。
人が集まってからスタートする、ツアー形式の見学で、
所要時間約30分
どんな人たちがここにくるのかな~と思ったら、
社会科見学の学生さんや、小さい子どもを連れた家族。
そして年配の夫婦など、さまざまでした~

こんなマイナーな施設に、
なぜこんなに人がやってくる~~Σ(・ω・ノ)ノ
かなり驚きです
→私もだけど

じゃあ、なぜ私がここに来たのか~、ということですが・・・

ここ京都大学では、
硼素(ほうそ)中性子捕捉療法、というのを行っています
→硼素とは、半導体材料、ガラス原料、電気絶縁体などに
使われるもので、硼酸(ホウ酸)として使われることが多い。

つまり、放射線治療の一種です。
簡単に言うと(私も難しいことは分からないので・・・)、
正常な細胞をほとんど傷つけることなく、
腫瘍細胞のみを選んで破壊することができる~という
かなり画期的な治療法です(*’-‘*)

上記の写真の施設内で、この治療が行われています

ここで扱われる主な疾患は、脳腫瘍や頭頸部がんで、
他の治療が難しいと言われる症例が多いそうです
最近は、肺がん、肝がん、悪性中皮腫、メラノーマなども
扱っています(*’-‘*)
→悪性中皮腫は、胸膜や腹膜にできる癌です。
→メラノーマは、よく「ほくろの癌」と例えられています。皮膚の癌。

硼素(ほうそ)中性子捕捉療法は、
1951年~アメリカで始まったのですが、
クオリティが低いため、10年ほどで中止に
90年代に入って再開したそうですが、現在は行っていません。

現在でも硼素(ほうそ)中性子捕捉療法を継続している国は、
数カ国あり、フィンランドの150例を筆頭に、
オランダの22例、アルゼンチンの7例などがありますが、
治療のクオリティを高めてきた日本では、
京都大学での症例が260例を越えており、
世界でもっとも症例数の多い国です

ちなみに患者の選定方法ですが、
基本的に京都大学の医師が自分の患者を推薦して、
この実験所に送ります
そしてこの治療が適しているかどうかの検査を行い、
それをクリアした患者だけが、治療を受けることができるのです
治療費は無料ですが、
データーは全て京都大学で保管します(☆゚∀゚)

さて、
治療を行う原子炉に到着するまで、分厚い扉が2枚あります。
放射能が漏れないためです

まず最初の扉

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そして次が2枚目

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扉の向こうには・・・

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 これが、医療用の原子炉です(*゚∀゚)

赤丸の中は、
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内部は・・・

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脳腫瘍の場合は、寝た状態で、
頭頸部癌の場合は、椅子に座った状態で照射します

このベッドが奥の空間に移動します

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ここで治療が行われるのです

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原子炉の上部(赤丸)は、

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原子炉の中の制御棒を動かしています

ここの実験用原子炉のしくみは、
原発の原子炉とほとんど同じです

原子炉の中のウラン’に中性子を当てて核分裂を促し、
それを制御棒を使ってコントロールしています(‘▽’*)
核分裂の時に生じるエネルギーを、
私たちは発電に利用しています

しかし、ここの原子炉は医療用(実験用)ですので、
核分裂によって生じたエネルギーは、
すべて冷却してしまいます

ここで使われている燃料棒。
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もちろん模型です~v( ̄∇ ̄)v

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中は、こんな感じ。
ウランは、フランスで購入し、
アメリカを経由して横浜港に到着します
横浜からは陸路で京都に

天然ウランには3種類あって、
そのうち、核分裂しやすい「ウラン235」と
核分裂しにくい「ウラン238」とがあります
自然界に多いのは分裂しにくいウラン238で、
235は0.7%しか含まれていません
そのため、
濃縮してウラン235の含有量を3-5%に高めたモノを、
燃料として使うわけです

以前使っていた燃料は、濃縮度93%のもの。
しかし最近アメリカは、この燃料を売ってくれなくなりました
何故なら、
濃縮度93%のものは核兵器に転用できるからです
現在は、濃縮度20%のものを使用しています

ちなみにこれが、制御棒です(☆゚∀゚)
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模型です(・∀・)つ
本物は、ボロン(硼素)でできているそうです。
中性子をよく吸収する素材で作られます

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制御室には~~

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運転の状況が色で一目分かるパネルと、

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この黒いバーで、原子炉のコントロールを行っています

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このように、グループで見学です

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学生さんたちです~(*゚▽゚*)

最後に見たパネルに、私は背筋が凍りました・・・∑( ̄ロ ̄|||)

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 チェレンコフ放射です
原子炉の燃料プールや、使用済み核燃料のプールで見られる、
青白い光のことです。
電荷を帯びた粒子が、
その物質中の光の速さよりも早く通過するときに、
放射される光です

チェルノブイリ原発事故や、東海村の臨界事故の時にも
見られました
→この時の光は別の原因で起こった光、という説もありますが。

私たちを案内してくれた、実験所の学生さんは、
「ボクはまだ入ったばかりなので見たことないんですが、
みんな、『きれいだ、きれいだ』って言うんです(* ̄∇ ̄*)」と。

う~ん。。。
私とは感覚が違うんだな、きっと・・・
私が原子力施設でこの光をみると、
核のとてつもないパワーと、
それを扱うことの恐ろしさを連想してしまい、
人が触れてはいけない聖域に、
足を踏み込んでいる気分になるのです~~∑( ̄ロ ̄|||)

さて、この施設ともお別れの時間です
施設の出入り口には、
ハンド・フット・クロスモニターが何台も並んでいます

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管理区域から退去する人の、
手足、洋服の表面汚染を確認します

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この日は一般公開の日で、原子炉は稼働していないので、
私たちはそのままスルーして外に出ました

見学は、まだまだ続きます~

ありがとうございます。
mana

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