やっぱり辞められない!そして続く・・・

先日、「テーマ変更」という記事を書きましたが、
根っからモノを書くことが好きな私。
「見た~い!聞きた~い!知りた~い!」という欲求が止められない私。
そう、、、NGOの報告会・シンポジウム巡りが辞められるわけがなかったのです!

11月29日30日は、薬害肝炎と薬害イレッサの裁判を傍聴するために
仕事を休んだのですが、
原告のみなさんに、「今日は行けなくてごめんなさい」と
両手を合わせて謝りつつ、プーシキン美術館展に行ったり英会話に行ったり、
のんびり(でもないけど)してました。

さてさて、
↓↓の記事にも書きましたが、私は先日、
「アフガニスタン~軍事文化からの脱却」というシンポジウムに
行ってきました。
素人向けに優しく解説してくれるのかな~と思いきや、
全然違ったのです
普段、軍用語を聞きなれない私にとって、
話の内容についていくのがやっと。
自分なりに消化するのに時間がかかりました。

アフガニスタンにおける武装解除を担当する日本政府特別代表を
務める伊勢崎賢治氏がパネリストとして参加し、
かなり興味深い話が聞けました。
その例がコレ。
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「日本は簡単に自衛隊を外国に出しすぎる。地震といえばすぐ自衛隊、
津波といえばすぐ自衛隊。いくら日本が、自衛隊を軍隊と認めなくても
諸外国に取ってみれば、日本の自衛隊はまさに軍隊。
他国の軍隊が自国に踏み込むことが、いかにセンシティブであるか、
日本国民は考えたことがないんじゃないか?」
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これは、伊勢崎さんが友人の自衛隊幹部たちから聞いた話だそうです。
自衛隊内部から、しかも幹部クラスの人たちからこんな話が出るのは
以外でした。

このシンポで話を聞く限り、アフガニスタンの復興は進んでいません。
治安も良くなってはいないのです。
それは一言に言って、
「誰も彼もが、毅然とした対応ができていなかった」
ということに尽きます。
先日、下院選挙がありました。
立候補の段階で、戦犯の疑い等で(その他、問題アリということで)
ふるいにかかったのは、たった30人!
当選したのは290人ですが、そのうち80人は何らかの問題がある人たちなのです。
それにも関わらず何故当選させたか?
それは、彼らからの報復を恐れたからです。だから抵抗ができないのです。
あらゆる場面において、似たような状況が繰り返されています。

アフガニスタンでの武装解除は成功したと言われています。
あくまでも政治的に。
なぜ、「政治的に」なのか?
それは、本当に成功だったのかどうか調査する機関もなければ基準もありません。
①中・重火器が国軍のものとなった。
②旧軍(タリバン)司令官の解任、軍からの登録抹消。
以上のことから、あくまでも「政治的に」成功と評価しています。

では、本当にアフガニスタン国内には武器は流れてこないのか?
まず、大きな武器は入ってこないと考えていいそうです。
何故なら、衛星で一発にバレることはしないと思われるからです。
しかし!
小型武器の輸入は止められないとのこと。
これは、闇取引だけでなく、アメリカ軍も国内に持ち込んでいるからです。

選挙前にアフガニスタンの治安回復を装うために、
数ヶ月で警察の人数を揃え、人数分の銃を用意するために、
ロシアから、おNEWのカラシニコフを持ってきたのです
これじゃあ、いくら頑張ったって「銃が身近にある世界」から抜け出すのは
困難じゃないの?

アフガニスタンには、PRTというのが存在します。
軍隊(正規軍でなく、あくまでも義勇兵)と文民専門家を一体化させた、
紛争地における新しい支援形態です。
主に、アメリカ型とイギリス型があり、
参加人数や、活動目的などが微妙に異なります。
メリットとデメリットも存在します。
しかし、問題になっていることが多いそうです。
もともとPRTは、必要に迫られて、やっつけで作られた、
ならず者の集団です。だから、荒っぽい部分があります。
セキュリテーを担当すれば能力が発揮できるかもしれませんが、
「支援」には、ちょっと・・・
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具体的な問題点を少々。(アメリカ型)

①診療をせず、6時間ひたすら薬を配るのみ。しかも医療従事者ではない。
 これほど危険なことはありません。
②NGOの診療所を占拠し、スタッフは仕事ができない状態に追い込まれる。
③軍事訓練をしていた(「支援」じゃないじゃん!)
④学校を占拠し、1200人を縛り上げる。

医療活動を邪魔することが多いようです。
なぜ、アメリカ型がうまくいかなくて、イギリス型は成功しているのかについては、
話が長くなりますので、省略します。
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あの手この手で、復興支援に力を注いでも、進んでいないのが現状。
対応がが毅然としていなかった、各人が自らの利益を考えている・・・
さまざまな思惑が交錯する中で、国民の命が犠牲になっています。

武装解除や治安回復に関して、私たちができることってなんだろう?
直接関わるのは政府だったり軍だったり、NGOだったりするけど、
だからと言って、私たち一人一人の力が役にたたないわけじゃない。

そんなことを悶々と考えている今日この頃なのです。

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