9.11から7年

7年前のあの日
私は看護学校の3年生で、苦手な小児科実習の真っ最中
帰宅してから、課題そっちのけで、
TVにクギ付けになりました

あれから7年・・・

「対テロ戦争」という言葉をよく聞きますが、
「対テロ」って、実際誰を相手にしているの?
そもそも、「対テロ」に戦争は必要なの?

9.11以降、アルカイダとかタリバン、
そして何故か、サダム・フセインまで標的にしてきたけれど、
じゃあ、空爆を受けているアフガニスタンやイラクでは、
アメリカのことをどう思ってるんだろう?
「テロリストから自分たちを守ってくれてありがとう」と
思ってるんでしょうか?

2006年、あるシンクタンクの、アフガニスタンにおける調査報告から、
以下のようなことが明らかになっています

①アフガニスタンの東部と南部の人たちは、
 「駐留している外国人は、自分たちを殺そうとしている」と思っている。
②自爆テロは、自衛手段
③自分たちは「被占領者」だという意識

イラクでは、アメリカが安全保障協定を作ろうとしてから、
現地の反発が強くなっています
それは、以下のことがあるからです。

①イラクにおける、米軍の免責。
 つまり、何やってもOKってことです。
②イラク国内における、40以上の基地の恒久化。
③イラクに米軍基地があっても、アメリカはイラクを守らない。

アメリカは、「対テロ」という大義名分で、
アフガニスタンとイラクに軍を駐留させていますが、
今のままでは、対立構造がよくわかりません
実際、大物テロリストが捕まったとか殺されたという話は聞かないでしょう?
にも関わらず、
イラクやアフガニスタンでは、たくさんの一般市民が殺され、
アメリカに対する反発が大きくなっています
これでは、「対テロ」というより市民の虐殺ですよね

そして、対立構造がよく見えないと、
現場で何が起こってるのか分かりにくくなります。
分かりにくくなると、世界が関心を示さなくなり、
当事者は世界から孤立してしまいます

そうならないように、しなければならないのは、
現場の声を拾って、世界中に発信していくこと。
ここで、NGOのちからが必要とされるんだと思います

ヒューマン・ライツ・ナウ事務局長の伊藤さんはよく、
そもそも「対テロ」を戦争で行うこと自体が間違い、と言っています。
これには、目からウロコです

「対テロ」は、全ての法(条約)を遵守した上で行われなければならないと、
国連で決められていますが、
イラクやアフガニスタンで行われている「対テロ」戦争は、
ジュネーブ条約に違反しているため、犯罪です

ジュネーブ条約では、
一般市民の保護を強化しており、
戦闘の方法も規制しています。
しかし現在行われている「対テロ」を目的とした戦争では、
非戦闘員である一般市民が標的になり、レイプも横行しています。

それ以前に、どんな大義名分があろうと、戦争は悪であり、
正義のための戦争なんて、存在しないと思います。
戦争は、最大の人権侵害でしかありません

つまり、アメリカはジュネーブ条約に違反して、
アフガニスタンやイラクを占領し、空爆しているわけですよね?
それを阻止するにはどうしたらいいでしょうか?

日本で4月に判決が出た、
「名古屋高裁違憲判決」というのをご存知ですか?
自衛隊のイラク派兵を差し止めることを請求した裁判で、
日本の一般市民が国を訴えた裁判です

じゃあ、同じことをアメリカで行えないでしょうか?
アメリカ市民が政府を、「条約違反」をしているとして訴える
それが可能なのかどうか?

しかし伊藤さんが調べたところ、
アメリカは、
①戦争時の犯罪
②国外での人権侵害
は、罪に問われません
アメリカの司法は、そういう仕組みになっているのです。

まさに、アメリカの「対テロ」戦争は、
「国外」における「人権侵害」で、
イラクもアフガニスタンも「戦時下」にあるわけです。

アメリカって、凄い国ですよね
とことん、自分のことしか考えていないんですね

そろそろ私たちはホンキで、
アメリカと別の道を歩むことを選択すべきじゃないでしょうか?

そして、「対テロ」について、
このまま「戦争」という方法を取り続けていいのかどうか、
改めて考える必要があると思います

スポンサーリンク


スポンサーリンク