アル・ワリードでのミッション③

ここのキャンプは、
アル・ワリード村の廃校になった学校の周りに、
テントを建てており、
その廃校は、キャンプの診療所や子どもたちの学校として使われています

診療所のタリク医師に、
このキャンプの医療についていろいろと質問しました

このキャンプでは下痢や嘔吐の患者が多く、
呼吸器疾患、消化器疾患、尿路感染などが多いとのこと。
どれも、不衛生な環境と密接に関わる病気です

そもそもここの難民キャンプは、2006年にイタリアのNGOが作ったもので、
そのNGOによって、医薬品の供給は充分にあります。

しかし検査機器が何もないので診断の特定ができず、
症状から疾患を2-3つに絞ったところで治療をはじめ、
薬をいろいろと変えながら治療するため、病気が治るまで時間がかかります
場合によっては悪化してしまい、近くの病院に救急搬送することもあります

近くの病院といっても、一番近くて片道200km
しかも搬送費用が1回350$
それが毎月約10回
費用はイタリアのNGOが出してるそうですが、
体調が悪い患者にとって長距離の移動は、
心身ともにしんどいものだと思います

キャンプ内の診療所で診断から治療がすべて行えて、
患者の負担を軽くできたら・・・

そんな思いで今、このキャンプに関わっています。

wa08-06-11

タリク医師から具体的に、どんな機器や検査キットが必要か、
ヒアリングしているところです

光学顕微鏡、遠心分離機、培養器、感染症キット、妊娠キットなどがあがり、
見積書を出してもらってから最終判断をするというところで、
話しが終了しました

私たちは、安心して生活を送るために、医療を受ける権利があります。
難民だから、お金がないからといって、
それが阻害されることがあってはならないと思うのです。

時々、
「どうして海外に行くの?日本にも困っている人たちがいるのに。」と言われます。
もちろん日本にも、医療を受けられない人たちがいます。

私は普段日本で看護師として働いています。
日本で医療を必要としている人たちに関わっています。
それと同じように、
世界で医療を必要としている患者さんに関わりたいと思っています。
日本人だから、日本のことだけを考えるのではなく、
常に地球単位で物事を見ていたいと思います

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