私は2004年の4月~5月にかけて、
西アフリカのブルキナファソに行ってきました
その時の話で、まだ書き足りない部分があるので、
ここに追加したいと思います
過去に書いた話については、
コチラをご参照ください
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私は、この内診台で出会った女性のことが
忘れられません
ヤラガド病院の外科医であり、開業しているドクターがいると聞き、
その診療所を訪問してきました
私立の病院なので、ある程度お金のある人しか、
受診できません
しかし、ヤラガド病院の助産師さんは、
難しいオペが必要そうな患者さんを、
どんどんこの診療所に送り込んでいるそうです
ちなみに、ヤラガド病院の経験ある助産師は、
個室を与えられ、そこでトリアージをしていました
トリアージとは、
救命率を上げるために、治療の優先度を決めることです
質のいい洋服を着た、品の良い年配の女性がこのクリニックに現れたとき、
この女性もドクターも、私が診察に立ち会うことを、
快く承諾してくれました
(というか、逆に勧められました)
そして内診台でロングスカートの裾をめくると、
膣内に、便が溜まっていたのです・・・
フィスチュラ(ろうこう)です
この女性はFGM(女性性器切除)を受けており、
その合併症で、膣と直腸の間に穴があき、
便が膣に溜まってしまうようです。
ドクターは、手術を勧めていました。
「治すには、手術しかありません」と
FGMとは、アフリカを中心に様々な民族の間で行われている儀式で、
女性の性器を切除することです。
今まで約1億3000万人の女性がFGMを受け、
今でも年間約200万人の少女たちが犠牲になっています。
ショック死や失血死のほか、
感染症、難産、排尿困難、月経困難など様々な合併症が起き、
フィスチュラ(ろうこう)も、その一つです
今、世界中で、FGMを廃絶しようとする動きがあり、
日本にも、それを応援しているNGOがあります
FGM廃絶を支援する女たちの会(WAAF)
よく、
「ほかの民族(国)の風習には口を挟むべきではない。
それは先進国の押し付けである。」
という言い方をされますが、
FGMのせいで亡くなる少女たちが、毎年たくさんいます
それにも関わらず、
「昔から続けてきた風習だから」「やらないとお嫁にいけない」
「女性の貞操を守るため」
などの理由で、いまだに続けられています
私は、
FGMは風習ではなくて、女性に対する暴力だと思うのです
ブルキナファソのヤラガド病院でも、
FGMのせいで難産になっている女性をみました。
亡くなった女性もいました
今、アフリカの女性たちは、
FGMを廃絶するために、どんどん立ち上がっています
私は、WAAFを通して、
それを応援できたら・・・と、
思っています
ちなみに、
フィスチュラの治療に関わっているNGOも日本にあります
フィスチュラジャパン
そして、
FGMについて描かれた映画、
母たちの村(モーラーデ)は、レンタルショップで借りることができます
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