NAKBA
ナクバ
この言葉を聞いたことがあるでしょうか?
1948年5月14日
イスラエル建国の日です。
国を持たないイスラエル人が、
パレスチナの地を侵略し、イスラエルの国を作りました。
その時、何が起こったのでしょうか?
もちろん、パレスチナ人が、
先祖代々の土地を、簡単に手放すわけがありません。
パレスチナ人の虐殺。
消えた村は、420にのぼります。
1948年に起こった大惨事を、
「ナクバ」と言います。
1948年。
この年に一体何が起きたのか、いまだに世界中では
ほとんど知らされていません。
そこにきちんと目を向けなければ、
私たちは「平和」を手にすることができないと思います。
フォトジャーナリストの広河隆一氏は、
40年の間、パレスチナを撮り続け、
事務所には莫大な量のフィルムが眠っています。
それを約30時間のドキュメンタリーとして、
パレスチナの苦しみや悲しみを、記録として残そうとしています。
また、2008年の劇場公開を目指して、
2時間の劇場版も作成する予定です。
先日、広河氏の講演会で、
このフィルムの触りを見ることができたのですが、
始まった途端、私は号泣でした。
砂が舞う難民キャンプで、子どもを抱えている女性の横顔。
忘れられません
モノクロで始まるイントロ。
余計な音を排除し、必要な情報は最小限、字幕で。
BGMは、数年前のBBC作品「ホロコースト」と同じものを使用。
パレスチナ人はテロリストだと言われていますが、
本当にそうでしょうか?
あちこちに戦争を仕掛けてるイスラエルの暴力は、
正当なのでしょうか?
このドキュメンタリービデオは、
第7章から成るのですが、
第2章は「虐殺の村」で、世界にほとんど知られていない、
パレスチナ人虐殺についての証言でまとめられています。
イスラエルの子どもたちが使う教科書には、
イスラエルの建国の歴史が、正しく書かれていません。
パレスチナのことは、意図的に隠されているのです。
イスラエルの中でさえ、歴史が正しく伝わっていないのだから、
世界中にも正しく伝わらないのは当然です
この広河氏の、
パレスチナフィルム自主制作を、
「1コマ」サポーターが、支えています。
フィルムの編集は佳境に入り、足りない部分を取材したり、
裏づけを取るために、現地に足を運んだりして、
2007年中の完成を目指しています。
それは、2008年が、イスラエル建国、
そしてパレスチナ難民発生から60年だからです。
私はこの映像を、多くの人に見てもらいたいと思います。