~未来に向けての新しい国際ルール~
虎ノ門の一角で、アムネスティ・インターナショナル日本主催の
講演会が行われた。
正義の名の下に、
人権法や人道法が無視されるような戦争が行われ、
眼を覆いたくなるような拷問や虐待が繰り返されている。
本当は各国がしっかりと戦犯を処罰していくべきだが、
それが機能していない。
2002年、国際刑事裁判所(ICC)を設置し、
2005年現在、批准国は99カ国にのぼる。
しかし現在、ICCの活動はアメリカによる妨害活動のため
危機に瀕している。
アメリカは、以前からICCの設置には積極的なのだが、
「米軍は裁かないこと」というのが批准の条件としている。
そんな条件、どの国も受け入れるわけにはいかない。
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今日のパネルディスカションの時、
世界ではどんな暴力が行われているか、いろんな事例がでてきた。
イラクのアブグレイブ刑務所で、男性による男性への性的暴力が明るみにでたが、
女性に対する性暴力→妊娠→自殺、、、という女性も多く存在した。
このことはあまり報道されていない。
リベリア・シエラレオネ・ギニアでは国連監視団やNGO職員が
救援物資と引き換えに、女性たちをレイプしていた。
(実は、アフリカの難民キャンプでは、命からがらに逃れて来た女性たちが、
キャンプの男性スタッフらにレイプされるという話は、よく聞く。)
最近では
パキスタンのパンジャブ州で、18歳の女性が公衆の面前で4人の男に
輪姦されるという刑(強姦の刑)を執行された。
何の罪に問われたかというと、12歳の弟が他部族の女性と2人で歩いてた、
という罪らしい。そのことで姉であるその女性が罰を受けることになった。
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1977年アルゼンチン、軍事政権下で激しい弾圧があったにも関わらず、
毎週木曜日、大統領官邸の5月広場に、4人の女性が集まり
暴力に対する反対運動を始めた。
最初は4人だったのが、毎週人数が増えていき、凄い人数に膨れ上がった。
それは今でも続いている。
市民の力が国を変えるのだ。
「私たちが声をあげても何も変わらない」
「選挙で投票しても、国を変えてる実感がない」
そう思ってる人たちは多いはず。
一人一人の力は小さいけど、それでも無力ではない。
「どうせ変わらない」と眺めているんだったら、試しに何かしてみようよ。
会場に来ていた高校生が、
「中高生にできることってありますか?」と質問をした。
自分の国や世界で何が起こっているか、
見て・聞いて・知ること。
そして自分で考えて、まわりに伝えること。
多くの若い人たちが、「私も何かしたい」と思うきっかけを
作っていけたら・・・と思う。