1989年6月4日。
まだ中学生だった私でも、天安門事件のことは覚えています。
TVや新聞を見ながら、
「命をかけてでも遂げようとする民主化ってなんだろう?」と。
天安門に、こんな至近距離に近づくには、
公安の人員整理に忠実に従い、
流れに逆行せず、グループで固まらず、
写真を撮ったらすぐに引き返す、
という緊張感の中でのことでした
そして天安門を背にして、くるっと向きを変えると、
そこは、天安門広場です
しかし、このピンボケ写真
あああ・・・涙が出てきます
中央に見えるのは人民英雄記念碑。
ここは軍によって警備されているので、
壇上に上ることはできません
そして奥の建物が、
毛主席紀念堂です。
ここに毛沢東の遺体が安置されていて、
私たち観光客も、見ることができます。
私は今回、自由時間のないツアー旅行だったので、
紀念堂に行くことはできませんでしたが、
次の訪問時には、行ってみたいですね
ちなみに、遺体が埋葬されずに安置されているのは
毛沢東だけではありません。
ロシアのレーニン、北朝鮮の金日成、ベトナムのホーチミンも
同様だと言われています。
天安門広場の夜景はキレイだと聞いたことがあったので、
唯一のフリータイムだった夜に、
ちょっと歩いて行ってみました
私が滞在していた天壇から天安門広場まで、軽く歩けるかと思いきや、
かかった時間は1時間
そして、入場時間外の天安門広場に足を踏み入れようとするも、
ロープが張ってあり、公安が一点を見つめて微動だにせず立っているので、
私は周りをウロウロ
写真だけ撮って帰ってきました
天安門広場には、警備の公安が3人。
そして広場近くの地下道の派出所には3~4人が、
駐在していました
中国政府は早くあの事件を風化させたがってるそうですが、
この警備は、民主化の活動家を天安門に近づけないためなのか、
それとも、毛沢東の遺体に誰も近寄らせないためなのか。
このエリアは権力の象徴であり、聖域でもあるのでしょう。
日本でも、皇居周辺や総理官邸周辺には警察が警備をしていますが、
緊迫感がぜんぜん違います
中国の共産党は、「人民民主独裁」が行われているとしているので、
そういう意味では中国は民主化しているということになります。
しかし、国民一人一人が自分たちで政権を選べない、という意味では
民主化はまだなされていない、ということになるでしょう。
そして多民族国家である中国は、
誰かがリーダーシップをとって、ぐいぐい引っ張り、
共通の敵を作ったほうが、国はまとまるのかもしれません。
う~ん、でもこれって独裁国家ですよね。
北京オリンピックを控えて、
TVでは、中国のドキュメンタリー番組が頻繁に放送されています。
それを見て思うのは、中国での深まる貧富の格差
この格差を埋めるのに必要なのは、資本主義経済ではなく、
社会主義経済なのでしょうか?
天安門の夜景を見ながら、
「民主化ってなんだろう?」と、ぐるぐる考えてしまいました
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