途上国の貧民街や難民キャンプで出会う子どもたちの
元気な笑い声や、くったくのない笑顔、商魂のたくましさ
そういうものに触れると、私の中に「勇気」がたくさん溢れます
イラクの少女・ハニーン(11歳)もその一人
卵巣癌の彼女がイラクから出てきて、
ヨルダンの病院に入院していたとき、
残念ながら私は彼女に会うことが叶いませんでした
たまたま私がヨルダンに滞在していたとき、
JIM-NETのヨルダン駐在員から、
「ハニーンが卵巣癌の末期で、尿が出ません。
そのため{膀胱ろう}を造ることになるそうです。」
という話を聞いていたくらいでした
→「膀胱ろう」とは、下腹部から直接膀胱にカテーテル(管)を入れて、
尿を外に出すこと。
そして私が帰国してまもなく、その駐在員から、
「ハニーンが亡くなりました」と報告が。
今年、JIM-NETで扱ったチョコレートには、
4人のイラクの子どもたちが描いてくれたカードが付いていて、
そのうちの1人がハニーンでした
限りなき義理の愛大作戦 2009について
2009年のバレンタイン・デー①
これは、カードの表です
そして、こちらが裏
チョコを食べている絵が、ハニーンが描いてくれたものです
彼女が絵を描いて、亡くなる1週間ほど前に撮った写真です
私は今まで、病棟で癌で亡くなった患者さんをみてきて、
その苦しみを目の当たりにしているだけに、
「ハニーンのこの輝きはどこから来るのだろう・・・?」と、驚かされます
11歳の少女は夢に溢れ、まだまだやりたいことがたくさんあったはず
それだけでなく、末期癌の痛みは子どもが耐えられるものではありません
彼女が入院していたヨルダンの病院は、
アメリカの技術や倫理が取り入れられていたようですが、
WHOが発表しているペインコントロールが、
きちんと取り入れられていたか微妙なところですし、
正しいペインコントロールがなされても、
痛みが取れるのは、8~9割の人だけであって100%ではありません
そんなことを、ぐるぐる考えながら、
彼女の輝きに引き込まれ、
自分自身の「生」について考えさせられました
彼女の命を奪ったのは、イラク戦争であり、
その戦争を日本は支持しました。
彼女を救うことはできなかったけれど、
1人でも多くのイラクの子どもたちの命が救えるように、
活動したいと思っています