Kバレエカンパニーの『クレオパトラ』は、バレエの枠を飛び出した秀逸な作品

といっても、私は20年位前に森下洋子&清水哲太郎の『シンデレラ』『眠れる森の美女』を見ただけで、バレエが何たるかなんて語れる物を持ってるわけじゃないけど、シロウトでもそう感じてしまうくらいの舞台だったんです!!

幕が上がってすぐに流れた曲と、舞台上を覆う薄い膜(何て言うんでしょう、コレ?)に描かれた、クレオパトラの生涯を表したかのような象徴的なデザインが、もの凄っマッチしてて、エジプトLOVEの私の心が、ふるふるしちゃいましたよ(涙)。。。

全編を通して使われた音楽を作ったのは、ニールセンという北欧の音楽家だそうで、「デンマークの作曲家がこんなエスニックな音楽を素敵に作れるんだあ~」と驚きました。この『クレオパトラ』の為に書き下ろした曲かと思いきや、そうじゃない。なのに、こんなに舞台と、クレオパトラの気持ちと重なるなんて~~!!

バレエは台詞がないから、全身を使って表現するのが難しいし、私もそれを読み取るのが難しいので、私的にはバレエに対して若干の苦手意識があり、興味アリアリなのにあまり見たことがなかったんです。でも今回『クレオパトラ』を観てそれは杞憂だと感じました。今の私なら、台詞がないバレエでも充分に楽しめる、って☆

そして今回、双眼鏡を使ってガン観したのは、みなさんの衣装です!!とくにクレオパトラの衣装は脚や背中を出しまくり!!筋肉美が素晴らし過ぎる!!クレオパトラお付きの4人の女官たちの衣装が少しずつ違っていて、でもクレオパトラ好きしそうな青や緑の衣装が多かったのが、私の好みにマッチしました。オクタヴィアの衣装は、よく歴史で語られているようなオクタヴィアを表すようなパステルカラーの衣装で、光に当たると色が変化するのでジットリと観てしまいましたよ。

で、『クレオパトラ』のどこが「バレエの枠を越えた感じ」に見えたかというと、振付です。ああいう、床をコロコロしたり繰り返し滑ったりするような動きって、バレエっぽくない。そして、とってもエロティック。でも、登場人物の心情がとっても伝わってきたので、その人間臭さに感情移入しやすかったと思います。

ただ。
思っていたより重厚感がなかったのが残念。。。ベートーベンくらいの重さを期待していたので、そういう意味では、「あれっ!?」って思うくらい軽く感じました。舞台全体がね。

あと、アントニウス役の宮尾俊太郎がキレイ過ぎる!これ、違うよねえ~。アントニウスはオトコ臭い、女好きなダメ男ってイメージだもん。アントニウスとオクタヴィアヌスの違いが衣装のマントの色くらいで、一瞬どっちがどっちか分からなくなりました。歴史的にはよく、「対照的な2人」と言われてるくらいなので、もうちょっとその違いが分かると面白かったんじゃないかな~と、思います。

とは言え、かなり楽しめました!!会場でリピーターチケットが売っていて、最初は「誰が2回も観るの??」って思ったけど、観終わってからは「また観たい!!」って(笑)。パンフレットも最初はね、1冊3000円ってのを見て、「高い!!歌舞伎より高いっ!」って思ってスルーしてたけど、結局買っちゃったもんね~

12月に『くるみ割り人形』の上演だって。観てみたいなあ~~衣装が素敵すぎです!!


追記ですが、舞台の前にランチをした「喜乃字屋」、割と好きなんです。レビュー見ると、結構辛辣なコメントを書いてる人がたくさんいて、でも、私みたいに蕎麦が良く分からない人からすると、充分に美味しい。ただ、接客がイマイチなのと、天麩羅の盛り合わせを頼むと、一番下に重なっている天麩羅の油切りが不十分でべちゃっとなってたりします。

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