白い杖

一ヶ月ぶりに、視覚障害者の方の歩行介助を行いました。
施設から自宅までの約1時間半を、一緒に歩きます。

ぷれいす東京という、HIV/AIDS陽性者の支援を
行っているNGOで研修を受け、このような活動を行っています。

さて、一ヶ月前、その方にお会いしたときは、
「杖は持ちたくない」とのことで、持っていませんでした。
しかし、今回は、
「杖を使った歩行練習を始めたんです」と。

私は、その方の左側に立ちます。
そして、その方の左手を私の右肩に乗っけてもらい、誘導します。
階段の昇降、エレベーターや電車の乗り降りなどは、
手すりや扉を右手で触ってもらいながら、私は誘導していました。

しかし!
今回は、右手で杖を持っているため、
手すりや扉に触るときは左手で触ってもらうことになります。
杖を持ち始めて数日という、その方には、
「右手で杖を持ったまま、右手で手すり(扉)を触ってもらう」
という芸当はまだできません。

そして、数年間引きこもっていたというその方は、
「下肢筋力が低下しており、上手く足が運べない」という話を
聞いていたのですが、どうやらそれだけではない様子。
足の痛みや、ふらつきの有無を聞いてみると、
「脳症も発症しているから、脚にきてるんです」と。

杖の使い方にまだ慣れず、脚の運びが難しくなっている方の誘導は、
声かけを頻回に行い、足元の観察をすることが大切だと思いました。

そして、優先席の端に座っていたおじさん。
席を譲ってくれてありがとう!
視覚障害者の方は、端に座った方がラクなんです。
(誘導する方も)

杖を使った場合の介助については研修を受けていないので、
「どういうふうに誘導したら、ラクですか?」と聞きながら
介助を行いました。
誘導の基本は、あくまでも基本。
その方にとって、どう介助されることが一番ラクか。
それが大切なんだと思いました。

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