WAAF(FGM廃絶を支援する女たちの会)の紹介

「FGM」ってご存知ですか?

女性性器切除(Female Genital Mutilation)のことで、
女性の外性器を全部もしくは部分的に取り去るものです。
主にアフリカ地域で古くから行なわれてきた女児の通過儀礼・慣習です。

今までFGMが行われ続けてきた理由は、
・伝統的慣習だから
・宗教的な儀式だから
・女性の処女性と貞節を守るため(FGMを受けていないと結婚できない)
など、さまざまです。

FGMは特に、イスラム圏で多く行われていることから、
多くの人々がイスラムの儀式であると考えているようですが、
実際にはカトリックやプロテスタント、コプトの信者でもFGMを
行っています。イスラム圏でも実施している地域と実施していない地域があります。

FGMを行うと、出血性ショックで亡くなることが少なくありません。
そして尿道の閉鎖、破傷風や敗血症などの感染、HIV/エイズ感染の危険など
さまざまな弊害があります。
特に性交時、出産時の苦痛は言葉では言い表せないほどです。
FGMが原因で出産時に亡くなる人も多いです。

私はブルキナファソの産婦人科で働いていたとき、
FGMを受けた人の出産を何件か見たことがあります。
いきんだ勢いで膣周辺の肉が削ぎ落ち、痛みに声を上げる女性たち。
出産時に膣と直腸に穴があいてしまい、膣の中に常に便が溜まっている
女性もいました。

「FGMは伝統であり、他国の伝統に口を挟むべきではない」
という意見もありますが、
私はFGMに無関心ではいられません。
なぜなら私はアフリカで、FGMに苦しむ女性たちに会い、
その苦しんでいる声を聞いているからです。
同じ女性として、苦しんでいる人を放っておくことができません。

そして私は、FGMは女性の人権を侵害する暴力だと思っています。

日本にも、FGM廃絶を支援するための活動を行っているNGOが
あります。
WAAFは、1996年にFGM廃絶支援を求めるアフリカの女性たちの声に応えて、
会を立ち上げました。

アフリカの女性の痛みを、自分の痛みとして考え、
アクションを起こしてみませんか?

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