日本のお産とフィリピンのお産

今、日本では、
「お産難民」という言葉があるように、
産婦人科医や産婦人科が少なくなっています。
そして、助産師も足りていません。
病院だけでも、助産師はあと2万8000人足りていないと言われてます。
診療所も含めると、その倍!
しかし、年間に誕生する助産師は、たったの1600人!!
辞める人がいることも考えれば、
助産師はまったく足りていないのが現状です。

そんな中、あってはならない、悲しい事故が起きています。
去年、助産師の資格がない看護師に、
お産の介助をさせて、
妊婦さんが死亡するという事件がありました。
この件は、妊婦さんの死亡と看護師の分娩介助の因果関係が
明確にはなっていないそうですが、
分娩時、介助していた看護師が、
妊婦さんの腹部を圧迫して、お産を促していたそうです。

この話をラジオで聴いた時、
冨田助産師からきいた、フィリピンのお産のことを思い出しました。
冨田江里子さんは、IKGSというNGOから
現地調整員としてフィリピンに赴任しており、
助産師の資格をいかして、フィリピンで無料マタニティクリニックを
開設しています。
冨田さんが言うには、フィリピンでは、
「お産を介助するとき、妊婦の腹部を押して、分娩を促す」
という習慣があるそうです。
しかし、「分娩時に腹部を圧迫する」という行為は、
決してやってはいけないのです!!
冨田さんは、現地の産婆さんにそう説明し続けて、
はや10年。
いまだに、その悪習はなくならないそうです。
そして、そのことによって死亡する妊婦さんもいるのです。

日本の医療は進んでいると言われていますが、
本当にそうでしょうか?

また、冨田さんは面白い民間療法の話をしていました。
フィリピンのクリニックで抗生剤がないとき、
ニンニクを小さくして、患者さんに飲んでもらうそうです。
それがどのくらい効果のあるものなのか?
→天然の抗生物質
その民間療法が合うかどうかは、西洋医学と同じように
個人差があると思いますが、
試してみると面白いかもしれませんね。

「助産師・出産・不妊・少子化」関連記事一覧です。

2006年6月15日 出産・不妊の社会学
2007年3月19日 日本のお産とフィリピンのお産
2009年12月30日 フィリピンのお母さん
2010年2月01日 ビルマ難民の女性たちと語り合う
2010年3月05日 薬を集めています。
2010年4月19日 世界のお母さんと赤ちゃんに笑顔と健康を

スポンサーリンク


スポンサーリンク