イラン いろんな、とらえかた①

同じ国に住んでいる者同士でも、
育った環境や、現在の生活によって、
異なった考え方をもつことは、
日本人でも同じことですよね

イランのシラーズで出会ったイラン人は、
現政権に怒りを感じている人でした
「アフマディネジャドの締め付けは厳しすぎる」
「ハタミの頃は、もっと緩やかだった」と。

そして、
「イランの三大悪は、①イスラム②石油③ガス」
と言っていて、
じゃあ、彼はムスリムじゃないのか?というと、
シーア派である父とスンナ派である母から生まれたので、
スンナ派に理解を示しているムスリムだよ、と言って笑っていました

「三大悪」の第一位にイスラムをあげてるということは、
イスラム革命前の時代が良かったのか?というとそうでもなく、
「久しぶりに会った甥っ子が、バーガーキングの帽子を被っていたので、
オレはそれを投げ捨てたんだ。
近くに警察がいたし、何よりもオレが「キング」というものに
アレルギーがあるんだ」と言って、これまた笑っていました

そして、コレ

seiji02

ノンアルコールビールです
イスラム教はアルコールを禁止していますが、
緩やかな国では、売っていますし、飲むこともできます
イスラム教の国にも、外国人観光客は来ますし、
クリスチャンも住んでいますからね~

イランでは、アルコールを購入することができません。
当然持ち込みも禁止です

しかし
シラーズで見た、ブドウ畑
車でサッと通っただけなので、写真が撮れず残念・・・
シラーズは世界でも有名なブドウの産地で、
イスラム革命以後、アルコールが禁止になった今でも、
ブドウを海外に輸出しているそうです

私はワインのことはよく分からないのですが、
「シラーズワイン」とは、イランの街・シラーズから付けられた
ものらしいですよ

でも・・・・
折角、ぶどうを生産しているのに、
ただ輸出しているだけ・・・・????

そのイラン人曰く、
「友人のクリスチャンの家に集まって、密室で飲んでるよ」とのこと。

映画「ペルセポリス」にも描かれていましたが、
革命以後も、秘密警察にばれないように密室で楽しむ、というのは、
よくあることなのかもしれません

特にシラーズは、世界遺産ペルセポリスで有名な街とは言っても、
やはり過疎化が進んだ小さな街です。
仕事がなく、若者は大都市に出て行ってしまう
イランには、産油国という大きな武器があるため、
世界遺産には目もくれず、
遺跡を売りにして観光業を活性化させようという気が、
あまりみられないそうです

石油の恩恵を受けるのは、大都市の一部の人たちだけ。
そんな中で生活していると、
現体制批判も出てくるし、お酒だって飲みたくなるでしょうね
(いやいや、これは信仰心の問題か)

でも、テヘランで出会ったイラン人は、
また違った話を聞かせてくれたのです

つづく

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