ハンガーストライキ②

ハンガーストライキ①

牛久の収容センターにいる外国人は、
強制送還直前の人たちです。
「オーバーステイは犯罪なんだから、強制送還されて当然」
「韓国人が難民なんて、おかしくない?」
などなど、いろんな意見があると思います

しかし、本当にそうでしょうか?

【2月に自殺した、日系ブラジル人の例】

2月に自殺した、日系ブラジル人男性(25)は、
5才の時に母親に連れられて来日。
ポルトガル語もできず、ブラジルには知人もなく、
日本にいる、母親、妹、妻が唯一頼れる存在でした

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男性は1984年7月にブラジルのサンパウロで生まれました。
先に来日して働いていた父親に呼び寄せられて、
1990年1月に、母親、妹と来日。
しかしその後、両親は離婚

男性は、ポルトガル語を話すだけで殴られ、
不良たちにいじめられていました。
しかし不良たちと一緒にいることを望んだ男性。
そこに、家族のようなものを求めていたそうです。

20才頃から、妻となる女性と暮らし始めましたが、
道路交通違反容疑で逮捕状が出て、
女性が背負わされた借金を返すために、
再び同法違反と覚醒剤取締法違反の疑いで逮捕

約2年服役しましたが、
ビザの更新申請は受理されませんでした

2009年7月、刑務所を出た後、東京入国管理局に収容。
その後、特別在留許可を求めて訴えを起こし、
同時に結婚しました

その翌月の11月、牛久に移送。
翌年(今年)2月、精神安定剤を常用し(もちろん、医師に処方されたものです)、
意識がもうろうとして、呂律がまわらない状態が続き、
2月8日、妻に電話をしたあと、首を吊りました。

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この男性は、
「強制送還されたら二度と家族には会えない」という恐怖。
そして、ブラジルに帰っても、
言葉ができず、知り合いもいない中で生きていくことの不安。
そんな状況を悲観して、自殺したと言われています

確かにこの男性は罪を犯しました。
しかし服役を終え、今後の人生で罪を償って行くわけですから、
この問題と、ビザ更新申請を認めないこと&強制送還は別問題でしょう( ̄‥ ̄)=3

男性の家族はみな、日本にいますし、
しかも、男性の妻は日本人です。
その理由だけでも、彼は日本に留まるべきだし、
強制送還されるのはおかしいと、私は思うのです。

5才から20年間日本に住んでいて、今となっては日本語しか話せません。
そんな男性に、一体、日本以外のどこに住めと言うのでしょうか?

どうして、罪を犯してしまったのか
どうしてオーバーステイしたのか?
そうなる背景・過程を知らず、
一方的に「強制送還は当然」とする法務省の態度は、
いかがなものかと思います(・ε・)ムー

つづく

ありがとうございます。
mana

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