また夏がめぐってきて。

私が法務省の東日本入国管理センター(牛久収容所)に足を運ぶようになって、
丸1年がたちました
私は月に1回、
ここに収容されてる方々の(多くは難民)メディカルチェックを行っています。

この1年、いろんな方々と出会い、たくさんの学びがあって、
でも、腹立たしいことも、納得がいかないこともたくさんありました

面会の合間に気分転換に外に出ると、
庭には私の大好きな百日紅(さるすべり)が・・・

「私、ここに来ている意味があるのかな・・・」
そんなことをフト考えてしまうとき、
「また次の夏に、百日紅(さるすべり)を見るまで頑張ろう」
って、
「自分が今やってることには意味があるはず」
そしてようやく1年。

春頃から始まった、結核騒動。
強制送還中に難民が死亡する事件も、
後を絶ちません・・・( ̄‥ ̄)=3 フン
そして、収容者の自殺(未遂)も。

牛久収容所で結核が蔓延しても、
保健所がきちんと入ってるんだか入っていないんだか、
よく分からないような状況が続き、
患者本人にきちんと説明がされていないという、お粗末な状態

感染症法は、どこへ行ったのかしら?
東日本入国管理センターって、どんなとこ?

私自身、看護師でも結核に関する法律(感染症法)に熟知してるわけではないので、
地元の保健所に電話で確認しながら正確な情報を入手し、
同じボランティアさんと共有し、
収容されている難民の方々に情報を提供しました

結核に罹患した場合、
日本国籍でも外国籍でも、同じように公費負担があります

入院勧告の場合(保健所長による)
世帯の所得が147万円以下であれば全額公費負担。
世帯の所得が147万円以上であれば月上限2万円の自己負担
があります。

通院治療の場合
医療費の5%が自己負担

入院にしろ通院にしろ、多少の自己負担はありますが、
しかしその自己負担も、公費負担してもらえる場合もあるので、
個別に保健所に相談すると良いようです(☆゚∀゚)

しかし・・・・
牛久収容所で結核に感染した難民が仮放免になり、収容所を出てから、
通院せず、どこに行ってしまったのか分からない人もいるそうです
収容所の怠慢で感染したのだから、
自己負担分は国が持つべきなのに国はそれをせず、
自己負担分の医療費を支払えない難民は、結核の治療を辞めてしまいます

でも、それって、恐ろしいことですよねΣ( ̄ロ ̄|||)
通院治療ということは、排菌していないということですが、
それでも、
発症する危険性もはらんでいるわけですから~

ちなみに、医療費の自己負担額が毎月4万とか5万とか
かかる人もいます(T_T)

というのは、
公費負担になる抗結核薬は国で決められており、
治療の際に、患者には薬の一覧表が渡されます
医師も基本的にその中から選択するのですが、
場合によっては耐性菌があることで、
公費負担の抗結核薬が使えないことがあり、
公費負担外の新薬を使わざるを得ない状況になることもあります

また、
抗結核薬の副作用で他の薬が必要になった、とか、
結核になったことで糖尿病が悪化して、
糖尿の薬が必要になった、とか。
そういう薬は全て自己負担になります

今年の春から、結核に一喜一憂した数ヶ月でした.。o○o。.★.。o○o。.☆

国の怠慢で結核に感染させられた難民は、
仮放免になったら自分たちで自己負担金を払わなければならず、
しかし仮放免の場合、日本の法律では就労ができません
そんな人たちにどうやって払えと言うのでしょう・・・(*・ε・*)ムー

理不尽な現実に腹立たしいことばかり。

もう少しでいいから、百日紅に咲いていてもらいたい・・・

syoka

ありがとうございます。
mana

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