カンボジアで続く、児童労働

カンボジアの人口は約1400万人。
そのうち約700万人が子ども。
そして子どもの150万人が
児童労働に従事させられていると言われています

しかし、「児童労働」と「働く子ども」の
境界線って、難しいんですよね。
概念があいまいなので、
児童労働にも関わらず、
親や本人が、「うちのお手伝いをしているだけ」と
認識していることが多いのです。

そもそも、児童労働の「児童」の定義が
各国によって異なります。
多くの子どもが働いている途上国では、
義務教育が早く終わったり、
特に地方だと年齢を把握していないこともあります。
児童労働とは、
学校に通うことができず、長時間、強制的に、悪辣な環境で働かされること。
暴力にさらされることも、多々あります。

カンボジアでは、
「子どもは親の所有物」という意識が高く、
両親の支持に従うものと、教育されています。
カンボジアは母系社会なのですが、
両親や家族を助けるのは長女の役目です。
ちなみに、両親の老後を面倒見るのは、
末娘という習慣があります。

カンボジアでは、少女に対する偏見や差別があり、
「女の子は男の子より従順」
「女の子のほうが、文句を言わず厳しい労働に耐える」
という理由で、雇用主は女の子を雇いたがります。
そのため、女の子の就学率が低くなっています。

ちなみに、カンボジアの小学校の就学率って凄いんです
現在90%
2015年には100%になると言われています
それだけ、政府が力をいれているからです。
しかし、中学・高校となると、就学率は一気に下がります
特に女の子。
中学や高校は、数が少なく都市部にあるので、
農村に住んでいる子どもたちは遠くて通えないことが多いからです。
しかも、女の子の両親は、
娘を遠くの学校に通わせることを嫌がります。
そして深刻な問題が、
学校には女子トイレがないことが多い、ということ
思春期の女の子にとって、
トイレの有無は重大な問題です。
学校にトイレがないと、両親は学校に通わせないそうです。
女の子の就学率とトイレの有無は、密接な関係があるのです。
ちなみに、中東諸国でも同様です。

カンボジアの子どもたちは、
どんなところで働いていると思いますか?

①ゴムプランテーション
②レンガ工場
③ゴミ山
④漁業
⑤塩田
⑥エビ工場

**レンガ工場といえば、カンボジアでは「子どもの職場」の代名詞。
**首都プノンペンは130万人都市。
 プノンペンの郊外には、そこから出たゴミの山が存在します。
**騙されて、タイやマレーシアの船に乗せられ、一旦乗船してしまったら、
 陸地に着く数ヶ月、降りることができません
 病気になったら船から放り出され、海の波となるのです。
**カンボジアの塩は、美味しいことで有名
 塩田は滑りやすく、怪我をすることが多いので、
 働く環境としては、マイナスです。
**エビの皮むきは、丁度子どもの手に合うと言われています。

長時間労働、身体に悪影響を与える職場、
雇用主からの日常的な暴力、強制労働など、
そこから逃避するために、子どもたちは麻薬に手を出します。
子どものドラッグは、カンボジアで深刻な問題の一つです。

そして児童労働にも、麻薬にも、
何の対策もとらないカンボジア政府。
国際機関が背中を突っついても、何もしていません。
見かねた外国のNGOが支援をしようとすると、拒否。
(NGOは登録制なので、政府が登録を許可しないと
活動ができないのです。)

カンボジアにも法律はあるのですが、
あってないようなもの。
施行されることが、あまりないのです。

子どもが子どもらしく生きるのを、
大人が妨げてはならないと思います。

児童労働に取り組んでいるNGOです↓↓↓

国際子ども権利センター
ACE

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