ヘンニムの輝き
(2002年、日本映画)
2002年、川崎市にある、桜本保育園ヘンニム組には、
在日韓国人、日系ペルー人など、
5つの違う文化をもつ子どもたちが在籍していました。
みんな、のびのびと育っています。
違うって、素晴らしい。
違うって、素敵なこと。
しかし、冷たくて厳しい社会に出たら、
偏見、差別という壁にぶち当たるでしょう。
桜本保育園で一緒に育ってきた日本人の子どもたちでさえ、
小学校に入ると、他の子たちと一緒になって、
外国籍の子どもたちを、いじめるといいます。
「将来の夢は、な~に?」
「消防士!!」
それを聞いた、保育士の先生は愕然とします。
何故なら、日本で育った外国籍の子どもたちは、
公務員になれないからです。
夢があらかじめ奪われている、って、おかしくありませんか?
この映画の舞台である川崎市は、
外国人が多く居住しているという歴史があり、
地方自治体の公務員一般職は、外国籍の方でもなることができます
そして安倍総理のもとで、
教育基本法が変わろうとしていますが、
現行法では、外国籍の子どもたちの教育は、
保障されていないのです。
ヘンニム組の子どもたちが、
来年から通う小学校を、保育士の先生と見学したときのこと。
1年生のクラスに入ると、ある男の子が言いました。
「外国人だ!!こえ~~~っ!!」
1年生といったら、6歳か7歳でしょう。
こんな小さな子どもに、
そんなセリフを言わせてしまう日本社会って、どうなんでしょう?
私は凄くショックでした
この映画は、具体的に、
「これをすればいい!」と、何かを提言しているわけではありません。
ほのぼのとした日常を描いているだけです。
それなのに(だからこそ?)、
いろんなことを考えさせられるんですよね~