チョコレートから考えるCSR

* CSRとは企業の社会的責任のこと
choko
8月8日、アムネスティー・インターナショナル日本主催の
シンポジウムが、溜池山王の富士ゼロックスで開催された。

主旨は、
「ココア農場の児童労働を廃止するためのフェアトレード」
ようは、企業にフェアトレードを促していこう、ということだ。

会場では、people treeのチョコレートやTシャツが販売されていた。

パネリストは、
野口好恵さん ILO児童労働撲滅国際計画(IPEC)上級法律担当官
古澤 準一さん イオン株式会社SA8000 PTプロジェクトチーム・リーダー
石 弘之さん 北海道大学公共政策大学院教授「子どもたちのアフリカ」著者
である。

まず石先生が、アフリカの現状を伝え、野口さんが現状改善のための
国連活動を伝え、古澤さんが日本企業の役割を話した。

世界一、ニのココア生産国は、コートジボアールとガーナであり、
どちらも西アフリカである。
現代でも、奴隷船によって子どもたちが売られてるが、それは主に
西アフリカである。
西アフリカ諸国には、子どもが10歳を過ぎると親が子どもを働きに
出して、謝礼を受けとる習慣があると言われている。
児童労働はココア農園(カカオ農園)だけではない。
女の子は、裕福な家のメイドに売られることがある。

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私が西アフリカのブルキナファソに滞在していたとき、
隣は金持ちの家だった。
そこには、ティーンエイジャーの女の子がメイドで住み込んでおり、
その家の奥さんや娘たちに、朝から晩まで怒鳴られ、働きづくめだった。
彼女はフランス語が話せなかったが、私たちは毎日挨拶を交わし、
隣人の目を盗んでは、果物やお菓子をあげたりしていた。
普通、彼女の年頃は、友達と遊んだり学校に行きたいだろうに、
そうすることができない。
彼女がどういう経緯でメイドになったのかは分からないが、
西アフリカの現実に、切なくなった。

児童労働というと、「不買運動をしよう」という動きが見られるが
不買運動を行うと逆に、児童労働が闇から闇へと葬られ、
子どもたちを救うことがより困難になる。
児童労働が行われている農園や工場の商品を購入するのを辞めるのではなく、
先進国の企業が、「途上国での大量生産→価格引下げ」を辞めること。
そして、農園や工場を監視するシステムを作ることだ。

私たち一人一人ができることは、
できる限り、フェアトレード商品を買うこと。
そして、自分の身の回りの商品は誰が作り、どこからどのように
やってくるのか興味をもつことだと思う。
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会場で販売されているフェアトレードチョコレートを
買う人たち。

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