看護師の仕事をしたり、
医療系ボランティアをしていると、
日本にはいろんな社会資源(福祉)があることに気がつきます( ̄∠  ̄ )ノ
しかし、これらの社会資源について、
役所の人は教えてくれません。
なので、こちらが勉強してどんどん自ら申請しないと損をします
また、役所は縦割り行政で横の連携がないため、
申請者がどんな福祉を受けているのか把握していないし、
自分の担当外の制度について、知識がなかったりします。
そのため、あちこちの窓口をたらい回しにされたり、
余計な手続きをさせられたり・・・
そんな医療制度も、ときどき内容が変わるので
きちんと追っていかないと、置いて行かれてしまいます・・・
私がHIV/AIDS陽性者の方と関わるようになってから、
よく耳にする制度を、メモ的にここにまとめたいと思います~
助成金や負担金は、その人の病状や所得によって異なるので、
「大体こんな感じ~」と、思っていただければと思います(・∀・)つ
HIVの感染が分かっても、必ずしもすぐに治療をするわけではありません。
免疫機能が低下してきたら、
AIDSの発症を抑えるために内服治療が開始されます
抗レトロウィルス薬はとても高価なもので、
薬代だけで月約20万円かかります。
それが、保険を使うことで月約6万円になります
そこで、「高額療養費制度」を使えば、
世帯の所得にもよりますが、それよりも安く抑えられます
血液製剤によるHIV感染であれば、月額上額1万円です。
次に、
自立支援医療制度
昔の「更正医療制度」です。
HIV感染者が「免疫機能障害」を理由に障害者手帳を申請し、
手帳を取得することができれば、この制度が適応されます。
ちなみに、免疫機能障害は1~4級までありますが、
AIDSを発症していないと1~2級は取得できません
自立支援医療制度で補えない部分があれば、
生活保護を申請して、医療費を全額支援(自己負担ゼロ)にすることもできます。
生活保護の中に、「障害者加算」というのがあり、
診療を受けてから一定期間を過ぎた1~2級の人は、
加算がつくことがあります
また、もう一つあるのが、
重度障害者医療費助成制度
各地自体によって、条件や金額がことなりますし、
「自立支援医療制度」が優先されますが、
2つの制度を併用できることもあるので、
知っておくと便利です
こんなに医療費の負担を軽くする制度があっても、
HIV/AIDS陽性者の場合、
申請しない人もいます。
実際、私が今受け持っている方も、
担当のソーシャルワーカーに説得されてようやく、申請・取得しました。
というのも、自分で申請して認可を受けなければならないので、
HIVに感染していることが周囲に知られてしまうのを嫌がるからです
また、「自分は人の世話になるほど、落ちぶれちゃいない!」と、
社会資源を活用しない人もいます。
日本の医療制度は素晴らしいと、常々思います。
他の国では、お金がないことで助からない命が、
日本では様々な制度のどこかに引っかかるようにできていています。
もちろん、その制度を知らなかったり、
知っていても申請しない、という人もいますが、
何らかの救済措置が存在するのが、
今の日本の医療制度です
ここ近年、「医療制度崩壊の危機」とか言われていますが、
もし今の医療制度がなくなって、
自分が1か月数十万~数百万もする病気になってしまったら、
生きていけません~
今の医療制度を存続させるために、私たちができること。
「病気になったら治療する」ではなく、
「病気を予防する」という視点に立って、
できるだけ医療費を使わなくて済むように、
私たち1人1人が心がけなければならないと、思うのであります♪
ありがとうございます。
mana