念願かなって、ようやく「ロード・オブ・ウォー」を
見に行きました
冒頭から、魅せられるシーンの連発。
主演のニコラス・ケイジ扮するユーリーが、
戦火の中、散らばる銃や薬莢の上に立ち、
「今、世界には5臆5千丁の銃がある。12人に1丁の計算だ」と。
「コイツ、自分の銃で人が死んでるのに、何とも思わないのか!?」
と、突っ込みたくなるシーンが何度も出てくるが、
それでも憎みきれないから不思議だ。
許してはいけない存在なのに、何故か許してしまいたくなる
妙なオーラを放っている。
アンドリュー・ニコル監督によると、
5人の実在の武器商人ミックスしたキャラクターとして
ユーリーを誕生させた。
しかも本物の武器商人と実際に接触している。
その時に監督が感じた違和感ー親近感をみんなにも感じてもらおうと、
敢えてそのようなキャタクターを作ったという。
この映画には、
「知ってはいたけれど、改めて言われると気持ちが沈む」
言葉が散りばめられていた。
例えば、映画の締めくくりの字幕。
「世界の武器輸出大国は、米・英・仏・ロ・中。
みんな国連常任理事国だ」
とか、
「最大の武器商人はアメリカ合衆国大統領だ」
武器商人が1年間でさばく武器を、アメリカはたった1日でさばくという。
「世界最大の武器輸出国のアメリカは、
武器商人たちに商売の代行を委託して、それを容認する替わりに
独裁者やテロリストの情報を入手している」
インターポールが、武器商人を逮捕しようと釈放される。
それは、彼らが捕まったらアメリカにとって都合が悪いからだ。
「戦争犠牲者の9割が銃で殺されている。
核兵器じゃない、AK47(カラシニコフ)こそ、
真の大量破壊兵器だ」
世界から戦争はなくならない。
武器の輸出もなくならない。
でも、だからといって、
悲観して何もしないなんて自分にはできない。
一人でも多くの人が銃を置くように、
一人でも多くの人が銃によってなくならないように。