温かい目で・・・

ICAとは、アメリカで始まり、ベルギーに国際事務局を設置している、
国際的NGOです。
各国で独自のプロジェクトを運営し、日本では1970年に立ち上がりました。

日本では、距離や社会的背景から、ラテンアメリカを支援している
NGOはそれほど多くありません。
やっているとしたらJICAくらいでしょうか。
(JICAはNGOではありませんが)

その上、きちんと活動報告を行っている団体は、
ないといっても過言ではありません。
ICAでもやっと先月からペルーの報告会を始めたとのこと。

ICAでは、
①農村開発プロジェクト
を行っています。
ラテンアメリカでもここ数年、旱魃が続いており、
農業用の水の確保が困難です。
そのため農村部の人たちは都市部に移民しますが、都市部で仕事が
見つかるはずもなく、スラム街での生活を余儀なくされます。

そこで考えたことが、
「元いる農村部での生活を継続できないだろうか・・・」
ペルーでは、基本的な農業技術力が弱いため、
商品の市場価格が低いのです。
そこを強化しよう!

**バイオダイジェスター
 料理・農作業から出る有機ゴミを、糞や内臓と一緒に数ヶ月置くと、
 肥料(バイオガス)ができて、燃料になる。
**灌漑用水路の修復
**接ぎ木の指導・摘果
**育苗
などなど、
しかし一番の重要課題は、
現地の人材育成です。
いくらこちらから働きかけても、現地の人たちがリーダーシップをとって
積極的に行わなければ継続されません。
農村地の過疎化が進むなか、若者を獲得し、
やる気を促し、技術を伝授する。
難しいけれど、大切なことですね。

②ICAでは、
住民のための栄養改善・生活改善指導
というプロジェクトも行っています。
人間の栄養源にもなり、現金収入にもなる
ギニーピッグ(クイ)を飼育する、というものだ。
伝統的な飼育方法ではクイを肥えさせることができず、
人の栄養改善にも、クイを売って現金収入にもならないという。

私は職業柄、いくつかの質問をしました。
**このプロジェクトに医療従事者はどのように関わっているのか。
**栄養状態を把握する指標は?
ほかにも、
現在の栄養様態について、住民の認識、
死亡率などなど、聞きたいこと、そして今後の私の活動に参加したいことが
あったのですが、
残念なことに話を聞いてみると、
医療従事者は関わっておらず、
ただ単に現金収入のためのプロジェクトのこと。
この報告会で報告をしているスタッフの方は、
「栄養改善なんて、プロジェクト名を大きく
しすぎちゃいましまいました」と。

・・・・
う~ん・・・
なんていっていいのでしょうか。
私はICAの会員ではないからいいのですが、
自分のお金が、テキトーなプロジェクトに使われていることに
嫌な気分になる人もいるのではないでしょうか。
善意によるものなのですからね~。
それと、プロジェクトの企画書を提出するとき、
「どの活動にいくらの費用」などなどきちんと書かなければ
ならないだろうし、
やってもいないこと、
また、最終目標に設定していないことをプロジェクト名に掲げているのは
どうかと思うのです。
そんな悶々とした気持ちでいたのですが、
スタッフの方たちと話してみると、
和やかになり、ついつい居座ってしまいました

ペルーの報告をしたスタッフは、
フィリピンの「農村開発」プロジェクトも掛け持ちしてるとのことで、
「でも僕は、農業はシロウトなんです・・・」と。
オイオイ
報告会なんだからせめて、「でも頑張って勉強してます」とか
フォローしなよ~と、思ってしまいました。

まあ、そんなんでも
かなり大きなNGOで、JICAと提携していろんなプロジェクトを
実施しています。
彼らの今後に期待して、これからも報告会に出席していきたいと
思っています。
peru01
メキシコのランチョンマット。
今後、フェアトレードを行って行きたいとの事。
かわいいですよね~

peru02
これは、ペルー土産のミサンガ。

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