国境なき医師団 NL2007年2月号

結核やマラリアの診断方法や治療方法は、
この数十年、進歩していないと言えます。

結核についてはここ30年、
新薬の開発がなされておらず、
マラリアの開発も遅れています。

その一因として、
多くの製薬会社は、
抗レトロウィルス薬(エイズの治療薬)を
優先しているからである、という話を
聞いたことがあります。
エイズの治療薬を開発したほうが、
製薬会社としては、儲かるからです

あまり知られていないかもしれませんが、
結核は日本国内でも深刻な問題です。
2005年までのデーターでは、
国内の結核患者は6年続けて減少していますが、
結核による死亡者数は、
感染症の中で最も多いのです。
そして問題なのが、
結核になって1年以内で死亡している人が、
この10年で2倍になっているということ

経験の浅い、若い医者が、
結核を、肺炎や風邪と誤診するケースが多いからです

結核を診断できる医師を育て、
新薬や新しい治療方法を提供する。
アフリカで増加している、結核やマラリアという問題に、
国際社会が日本に寄せている期待は大きいのです。

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