ミフターブ難民キャンプでの粉ミルク配布~マルチシムー二教会クリニックでのIDPに対する医療支援

粉ミルクの配布をする

ミフターブの難民キャンプに行ってきました。

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数年前、最初にこの場所にシリア難民を見つけた時は5−6家族だったのですが、それが今は400人ほどに増えていてびっくりです(・・;)そのうち妊婦さんは4−5人程。ここで暮らしているみなさんは、アレッポから逃れて来たとのことです。

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医師たちは診察をしつつ、リームと佐藤さんそして私の3人は粉ミルクを配布しながら、モバイルクリニックの必要性を模索しました。

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すでに事前調査で世帯の把握はしていたので、そのリストにそって粉ミルクの配布をしたのですが「足りない。もっと欲しい。」と再三要求してきたり、子どもがいるかどうか確認できない状況で「うちには子どもが3人いるから欲しい」と言ってきたり。1人当たり1−2缶の粉ミルクですがものを配布する難しさを改めて痛感しました。

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看護師のリームがリストをチェックしながら配布していますが、いざ配布するとなると、すんなり行かないのが現状ですね。。。

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プロジェクトの概要

プロジェクトの実施団体→日本チェルノブイリ連帯基金(JCF)
活動地→イラク共和国アルビル県アルビル市アインカワ地区
実施期間→2015年2月~7月

背景

イラク国内では、去年の夏から激化したダーイシュ(IS)の迫害によって、ニナワ県モスル等からクルド自治区に約85万人の方々が逃れてきています。彼らは建設中の建物や空き家、学校、広場そして宗教施設等で生活をしています。その内、約5万人のクリスチャンは、クルド自治区のアインカワ地区(クリスチャンの地区)で暮らしています。

そんな中、同じ国内避難民でありクリスチャンの医師らが、マルチムーニ教会にクリニックを設け、診療活動を行っています。去年の7月から1日約500人近くを診察しているクリニックでは、9月から薬品購入の資金が足りず、医療設備も不十分なため、慢性疾患を抱える方々の継続した治療が困難な状況にあります。

JCFが2009年から行ってきたサポートしてきたイラクの小児科医であるリカァ・アルカザイル医師が、去年の7月にご家族とともに長野県松本市に避難してきました。リカァ医師の友人であり親戚でもある小児科医のナガム医師がマルチシムーニ協会のクリニックの立ち上げと継続した運営に関わっているため、今回JCFがクリニックのサポートを実施することになりました。

事業内容

1.初期診療における投薬指導
2.カルテ作成と管理スタッフの育成
3.医療チームの派遣による医療体制構築支援

IDPとは

国内避難民のこと。「難民」とは異なり、自分の国の中で避難している人々をさします。

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