アムネスティ・フィルムフェスティバル②

Lifersライファーズ 終身刑を超えて

死刑制度について、私の考え方に変化をもたらした映画です。

先進国で死刑制度を存続しているのは、アメリカと日本だけです。
私は正直、なぜ死刑廃止がこんなにも世界中で進んでいるのか
よく分かりませんでした。
死刑制度が凶悪犯罪の抑止効果になる・・・
そんな非現実的なことは、私は考えていません。
ただ、被害者感情を思えば、死刑制度があってもいいのではないか?と
思っていました。
しかし、そんな私も、死刑制度について、
自分の考えが常に揺れていました。

アメリカと日本は、
犯罪者の更正プログラムが、ないに等しいと言われています。
そんな中で、
「犯罪者は更正できない。更正は不可能。」と、なぜ言い切れるのか?

この映画に出てくる「アミティ」は、
カリフォルニアで、犯罪者や薬物依存者の、
更正プログラムを行っているNGOです。
「ライファーズ」に出てくる刑務所の一般受刑者の再犯率が63%なのに対し、
アミティの更正プログラムを受けた受刑者の再犯率は26%に留まっています。
今アミティのプログラムは、アメリカで注目されています。

犯罪者の多くは、幼少期の辛い記憶を抱えており、
そのはけ口として、犯罪に手を染めるパターンが多いわけです。
犯罪者も、かつては暴力の被害者だった。
(暴力とは、身体上の暴力とは限りません)
なぜ、暴力が生まれるのか?
その暴力の連鎖を断ち切る方法は?

そして被害者の中には、加害者を許したいと思っている人たち、
加害者の死刑を望んでいない人たちもいます。

「暴力を断ち切りたい」「相手を許したい」という思いがリンクしたとき、
何かが生まれるのではないか?と思わずにはいられません。
そういう、双方の思いを受け入れられる社会を作っていかなければ
ならないのだと思います。

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