アファークプロジェクトとは
今年、「アラブの子どもとなかよくする会」の西村陽子さんと、ヨルダンに治療に来ている子どもたちとその家族が、クラフト作りのプロジェクト「アファーク」立ち上げました。戦後混乱しているイラク国内では、子どもたちの白血病や癌の治療がままならず、家財道具全てを売り払って、親類縁者に借金をしてお金を捻出し、隣国のヨルダンで子どもたちの治療を行う家族が存在します。
治療費はキングフセイン癌センターの基金が出してくれますが、滞在費は自分たちで支払わなければなりません。その生活費をサポートするためにこのプロジェクトを立ち上げました。クラフトを作成し、日本で販売をして、その売上を彼らの生活費とするのです。
来年のカレンダー作り
ラクダのステンシルを、やっているところです。
その後布を乾かします。
飾りビーズを付けています。
カレンダーをセットしています。
タペストリーのカレンダーは完成です。
紙カレンダーを印刷しています。
表紙にスプレー糊を使ったので乾かしています。
こんな感じで11月~12月のヨルダン滞在は、不眠不休でカレンダーを作っていました。もちろん、クラフト作りの中心はイラクの人たちですが、概して大雑把なイラク人に、細かい、糸や布の処理をお願いするのは困難です。そして、各人、モチベーションも異なりますし、こちらの指示通りに作るのが難しい等、やってみて初めて分かること、ぶち当たる問題など、物作りのマネージメントをする上で、とても勉強になりました。
しかし次回の作品からは、イラクの人たちが最後の最後まで細かい処理もできるように伝えながら、一緒に頑張っていけたらと思います。
私が関わるワケ
なぜ看護師である私が、クラフト作りに関わっているのか?というと、医療支援って身体を看たり、薬を渡すだけではないんですよね。心理的ケア、社会的ケアも同時にバランスよく行うのが看護です。もし私が医者だったら、身体だけ診てればいいのでしょうけど、看護の基本は「病気を抱えた人の生活支援」です。
命がけで、全財産をはたいてヨルダンに来たのに、そして治療費免除で治療が行えているのに(治療費は病院の基金が出してくれます)、「生活費がない」という理由で治療を断念するのは、とてももったいないことだし、なんとか続けてもらいたい。患者さんが安心して治療を受けられる環境を整えたい。そんな思いから、私はこのプロジェクトに関わることにしたのです。