薬棚は一件落着?~マルチシムー二教会クリニックでのIDPに対する医療支援

4月に訪問した時を振り返る

4月にマルチシムーニクリニックの薬局の中を見たときに、薬剤が乱雑に管理されていたので「これは事故の元になるのでは~?」と。そのため、薬剤を管理しやすいように薬棚を買うことにしました。

カルテ管理&薬剤の管理~マルチシムー二教会クリニックでのIDPに対する医療支援
←4月に薬局を訪問したときの様子

で、買った棚を見てびっくり!

私が日本に戻ってきてすぐに、現地駐在の加藤君から「薬棚を買いました~」とメールが来て、「これで管理がしやすくなる!」とウキウキしていたら、「でも、思ったとおりの物がなくて・・・これを買うしかありませんでした」と添付されていた写真を見てびっくり!

yakuzai

えっ???
こ、これですか・・・?
普通の「棚」じゃん?これを、どう使えって!?

いや、これしかなくて、すでに買ってしまったのだからしょうがない!何とか使える形にしましょ!ということで、薬剤師を含め薬局スタッフの仕事がしやすいように、ディスプレイは彼らに任せてみることにしました。

yakuzai01
ホントは、こんなのが欲しかったんだけどなあ~・・・

6月訪問時の評価

6月にマルチシムーニクリニックの薬局を見た時、新しい棚を買ったことで、乱雑としていた薬剤が整理整頓されていました。そして薬局スタッフの導線が短縮されいたのも良かったと思います。

IMG_0052 IMG_0048

棚に置かれている薬をよーく見ると、いまだに1つの箱の中に全く違う薬剤が入っていることが時々あるけれど、処方するときは必ずダブルチェックをしているし、これ以上薬を入れる別の箱を置くスペースがないので、ひとまず今回はこれでよしとする事ににしました。

IMG_0051 IMG_0049

プロジェクトの概要

プロジェクトの実施団体→日本チェルノブイリ連帯基金(JCF)
活動地→イラク共和国アルビル県アルビル市アインカワ地区
実施期間→2015年2月~7月

背景

イラク国内では、去年の夏から激化したダーイシュ(IS)の迫害によって、ニナワ県モスル等からクルド自治区に約85万人の方々が逃れてきています。彼らは建設中の建物や空き家、学校、広場そして宗教施設等で生活をしています。その内、約5万人のクリスチャンは、クルド自治区のアインカワ地区(クリスチャンの地区)で暮らしています。

そんな中、同じ国内避難民でありクリスチャンの医師らが、マルチムーニ教会にクリニックを設け、診療活動を行っています。去年の7月から1日約500人近くを診察しているクリニックでは、9月から薬品購入の資金が足りず、医療設備も不十分なため、慢性疾患を抱える方々の継続した治療が困難な状況にあります。

JCFが2009年から行ってきたサポートしてきたイラクの小児科医であるリカァ・アルカザイル医師が、去年の7月にご家族とともに長野県松本市に避難してきました。リカァ医師の友人であり親戚でもある小児科医のナガム医師がマルチシムーニ協会のクリニックの立ち上げと継続した運営に関わっているため、今回JCFがクリニックのサポートを実施することになりました。

事業内容

1.初期診療における投薬指導
2.カルテ作成と管理スタッフの育成
3.医療チームの派遣による医療体制構築支援

IDPとは

国内避難民のこと。「難民」とは異なり、自分の国の中で避難している人々をさします。

スポンサーリンク


スポンサーリンク