8月24日が、「薬害根絶デー」だとご存知ですか?
1999年8月24日、厚生労働省の前庭に「薬害を繰り返さない」との思いを込めた
「誓いの碑」が建てられました。
翌年から毎年、この8月24日には、サリドマイド、スモン、薬害エイズのような
被害を繰り返さぬように、薬害の根絶を目指して、
日本各地・各団体から人が集まり、行動を起こしています。
その「誓いの碑」には、
「命の尊さを心に刻み、サリドマイド、スモン、HIV感染のような医薬品による
悲惨な被害を再び発生させることのないよう医薬品の安全性・有効性の確保に
最善の努力を重ねていくことをここに明記する。千数百名もの感染者を出した
「薬害エイズ」事件、このような事件の発生を反省し、この碑を建立した」
と彫られています。
ところが薬害は今でも続いており、
薬害肝炎、薬害イレッサの訴訟は続いています。
薬品を処方するのは医師、
処方箋を元に薬局で薬を作る(提供する)のは薬剤師。
そして、処方箋をもとに薬液を実際に患者さんに投与し、
外来で実際に予防接種を行うのは、私たち看護師です。
医師はただ処方するだけ(救急などは別ですが)、
薬剤師は直接の投与はしません。
看護師は、血液製剤や抗がん剤を実際に投与します。
私たちが常日頃病棟で顔を合わせ、お世話をしている患者さんに
薬剤を投与する。
そしてその薬剤のせいで患者さんが亡くなってしまったら・・・
「もう看護師は続けられない・・・」と自分を追い込み、
自分がしてしまったことの責任の重さに耐えられないかもしれない。
私は、薬害が他人事だとは思えません。
それは、自分が加害者になる可能性が潜んでいるからです。
生まれてから死ぬまでの間、まったく薬を使わない人はいないと思います。
ひとりでも多くの人が、「安全な薬」と手に入れることの重要性を
自分のことと認識し、薬害根絶のために声をあげていく必要があると思います。