私は月に1回、ぷれいす東京という団体で、
HIV/AIDS陽性者の方の家庭訪問を行っています
その方は視覚障害のあるため、自由に外出ができません
そのため、
私が代わりに買い物をしたり、話し相手になったりするのです
この方は「障害者手帳」を持っているので、
ほぼ毎日、ヘルパーさんが食事を作ったり洗濯・掃除をしているのですが、
ヘルパーさんではカバーしきれない部分を、
私たちボランティアが補っています
HIV/AIDS陽性者は、「障害者手帳」をもらうことができます
「免疫機能障害」として障害者手帳の申請ができるからです。
そして、症状が悪化し、仕事ができなくなると、
生活保護をもらうこともできます
どちらも支給されるなんて、凄いですよね~~~
私が受け持っている方は(仮に、Aさんとします)、
障害者手帳と生活保護の両方をもらっているのですが、
先日、不思議なことがありました
突然、役所の福祉課の担当者から、
「あなたが受けている介護サービスは時間が長すぎる。
自立支援法ができてから、
あなたが使えるヘルパーの時間は短くなってるはずなのに、
手違いで手続きがされていない。だから短くします。」
と、そう言われたそうです
ちなみに、2006年から施行されている「自立支援法」は、
障害者を切り捨てる悪法です
Aさんは、
「3年もたって、今更なんだよっ」と怒りが込みあがり、
福祉課の人に、「好きにしてくれっ」と言ったそうです。
Aさんのところのヘルパーさんは、
毎日ギリギリの時間で、料理・買い物・洗濯・掃除をしているので、
これ以上時間が短くなったら、
必要最低限のことがしてもらえなくなるわけです
そしてその後、その福祉課の人から再び連絡があり、
「やっぱり大丈夫になりました今まで通りで変更がありません」と・・・
どうやら、生活保護の方でカバーができるようになったみたいなのです
つまりどういうことかというと・・・
障害者手帳を担当する、役所の福祉課の人が最初に連絡をしてきたときは、
Aさんが生活保護をもらっていることを知らなかったわけです。
その後確認すると、生活保護も支給されていることが判明
詳しいことは分かりませんが、生活保護の部分でフォローし、
ヘルパーの時間数を減らさなくてもいいようにしたのだと思います
私たち日本人が日本で生きていくうえで、
「一応」最低限の保障は存在するのだと思います
しかし、そのアクセス方法が知らされていなかったり、
申請しても簡単には承認されなかったり、
ハードルが高くなっているんだと思います
そしてお役所独特の「縦割り構造」のため、
それぞれの社会資源の手続きの窓口がバラバラで、
私たちはあちこちたらい回しにされ、右往左往するハメに
私たちが生きていくための情報を、国は教えてくれないので、
自分からGETしに行かなければなりません
何か困ったことがあれば、ダメモトで役所に行く
断られても、粘って行ってみる
たまたま、その時の窓口の人が知らなかっただけで、
役所には豊富な社会資源が眠っていることがありますから