もと子ども兵士に会って

アムネスティインターナショナル日本では、
ビルマ(ミャンマー)とウガンダの子ども兵士を日本に招聘し、
全国各地でトークイベントを開催している。
東京では11/19に立教大学で行われた。
当日は、学生を中心に約160名集まり、マスコミの取材も入り、
大々的なイベントとなった。

「子ども兵士・少年兵」という言葉を聞いたことがあるだろうか?
世界には子ども兵士が約30万人いると言われており、
その半数がアフリカに存在する。
「兵士」といっても前線で戦っている子どもたちだけを指す言葉ではない。
スパイ、料理人、ポーター、性的奴隷、上官との強制結婚も含まれる。

子ども兵士は主に2タイプに分類される。
**強制的・・・誘拐(通学中、キャンプ)
       徴兵制
       村の襲撃
**自発的・・・文化による圧力(男は、部族を守らなければならない)
       家族を殺された復讐
       自衛のため・生きていくため

そしてこれらの背景には、
武器の輸出入、武器の軽量化、教育の欠如などなど
様々なものが挙げられるが、一番大きな背景として、
家族との別離が挙げられる。 

子どもの純粋さ、忠実さ、単純さを利用しているのだ。

もし子ども兵士をかくまうことができたとしても、
彼らを社会に戻す上で、問題点が多い。
まず、子どもたちに対してDDRプログラム(武装解除、動員解除、社会復帰)を行う。
その中には、平和教育や職業訓練も含まれる。
しかし、多くの子ども兵士は社会から拒絶される。
なぜなら男の子の場合、「元子ども兵士」という目で見られる。
女の子は、性的搾取されてる場合がほとんどのため、「汚れている」と見なされ、
村へ帰っても結婚することはできない。
そして結局、軍へ戻ることになってしまう。

しかし、国際刑事裁判所は、「子ども兵士は犯罪である」と認めた。
だからといってすぐに、社会が元子ども兵士たちを受け入れるとは思わないが、
大きな前進であると思う。

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今回のスピーカーは、もと子ども兵士の2人。
ビルマ出身のバンヤさん(仮名・男)と、ウガンダ出身のチャイナさん(女)。

バンヤさんは、13歳から子ども兵士として民族武装勢力に加わっていたが、
母親の、「人を殺さなくても民族愛を示すことができる」という言葉により、
国外に逃げることを決意。
現在は一人でも多くの子ども兵を救う活動を行っている。

チャイナさんは、8歳の時に国民抵抗軍に誘拐され、その後は上官の性的奴隷に
されていた。子どもが2人いる。上官の命令を無視したことがきっかけで、
国外逃亡を決意。現在はデンマークで暮らしながら、子ども兵士を救う活動を
行っている。

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彼らのように、国外逃亡することができる子ども兵士は、ほとんどいません。
逃亡が見つかったら銃殺刑になることが分かっているから、
誰も逃げ出そうなんて思わないのです。
いまだに30万人の子どもたちが、虐げられ、苦しんでいます。

彼らの存在を知って下さい。
そして一人でも多くの人たちに伝えて下さい。

**アフリカ平和再建委員会(ARC)では、
「ストップ子ども兵士アクション」というキャンペーンを行っています。

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