タイ  少数民族と共にある生活②

タイの山岳民族はもともと、高地で暮らす遊牧民でした。
しかしタイ政府から低地への移動を命じられ、強制移住させられています。
理由はいくつかあります。

まず、1960年代~1980年代にかけて、
アカ族やラフ族などが焼畑農業のため森林伐採を繰り返していたので
山が森林がほとんどなくなってしまいました。
私はその話を聞いたとき、
「少数民族は伝統的焼畑農業(リサイクル式)をしているんじゃないの?」と
疑問に思ったのですが、どうやらリサイクル式の焼畑農業を伝統的に
実践しているのはカレン族だけとのこと。
他の少数民族は、土地を痩せさせるような焼畑を行ってきたそうです。
また、それと平行して、タイの企業が山に入り、木を伐採して売っていました。

タイ北部といえば、ゴールデン・トライアングル。

ケシの栽培が盛んな地域です。
1980年代になって、先進国からたたかれるようになりました。
しかし、山岳民族が高地に住んでいては、ケシ栽培を取り締まることができません。
そのため、彼らを低地に移住させたのです。

しかし、山岳民族が低地に降りてきても、仕事があるわけではありません。
そして、人身売買のブローカーがやってきます。
生活のために自ら、または騙されて、売春を行っている子どもたち・女性たちが
とても多いのです。

そんな中、Mirrorでは、人身売買撲滅プロジェクトを立ち上げたのですが、
そのプロジェクトの中から、エコツアープロジェクトが誕生します。
村・民族の伝統を守りながら、そこでお金を稼げるようにするためです。
少数民族の女性たちの伝統的な仕事は、機織や刺繍です。
そこから、美しい民族衣装が生まれました。
彼女たちが作る民族衣装、アクセサリー、小物類は高く売れます。
特に欧米の観光客は好んで買いに来ます。

エコツアープロジェクトでは、村が観光客のホームステイを受けられるように
サポートしています。
今現在、Mirrorが認定している村は3つです。
私はその話を聞いたとき、「観光客が入ってしまったら、逆に環境破壊に
つながるのではないか?」と疑問に思いました。
しかし、実際は違うようです。
まず彼らは、
①今ある村の中で、観光客に何を見せることができるだろうか?
 「これが私たちの文化です」と誇りに思えるものが残っているだろうか?
 と考え、
 じゃあ、その部分をさらに活性化させましょう、とMirrorはサポートします。
②では反対に、今の村の中でよくないところはどこだろうか?
 それを自分たちで見つけ、解決できるようにMirrorはサポートします。

これらのことにより、村の結束力も固まるとのこと。
村の中からどんどん変わりつつあるそうです。

しかし、観光に行かない方がいい場所もあります。
ビルマとの国境近くに、メーホーソーンという場所があります。
そこから少し奥に入ったところに、
首に、真鍮のコイルを付けた人たちが住んでいます。
通称、「首長族」と言われている人たち。
しかし、「首長族」という民族はいません。
彼女たちはパドゥン・カレン族です。
そして、普通に暮らしている人たちはあの輪っかは付けていません。
彼女たちは、あの輪っかを付ける事が健康上良くないことを知っています。
しかし、輪っかを外してしまうとタイ政府から援助が受けられないので
付けざるを得ないのです。
あれはあくまでも、観光客用。
あの輪っかは、彼女たちにとって深刻な問題。
そして、もともとパドゥン・カレン族はビルマからの難民なので、
ビルマの反政府組織も関わっています。
なので、「観光で行く村」ではないのです。
しかしいまだに、パドゥン・カレン族の村に行くツアーがあるみたいですね。

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2 件のコメント

  • メーホンソン、NGOのスタディツアーで、10年以上前に小さな学校を訪れました。
    女の子だけが首に真鍮を巻き、それを美として認識?している(させている)文化。その女の子たちが、けなげに、手を振っていたことを思い出しました。
    産業の発達していない地方の農村では、主要産業が観光に傾かざる負えない現実があり、収入を得るためのケシ栽培、象の虐待など、マイナスの部分を感じてきました。
    今から10年以上前の話ですが、今はどうなっているのだろう。

  • >たきぽんさん
    コメントありがとうございます!
    以前話してたのは、メーホーソーンのことだったのですね。
    もし彼女たちが首に真鍮をつけなくなったら政府からの支援金が
    降りなくなるわけで、そしたらどうやって生活していくのだろう?
    でもだからと言って、今のままでいいはずもなく。
    このことについて、タイで、もう少し突っ込んで聞けばよかった。。
    あ!まだタイに残っている友達に聞いてみようっと!