チャルカの思想 4

私は今回ここに来るまで、
「衣」について深く考えたことがありませんでした(; ̄Д ̄)

人間に必要な「衣食住」
なぜ、「衣」が一番上につくのか?
どうして、「食住衣」や「住衣食」じゃダメなのか?

「食」や「住」が抱えている問題について、
そして、日本がどのくらい自給できているかについても、
普段から考える機会がありました。

食料自給率(カロリーベース)は40%
建材に関しては、80%が輸入品です。

じゃあ、「衣」は??
綿栽培ではたくさんの農薬や枯れ葉剤が使われているのは知ってるけど、
どのくらい自給できてるんだろう??

綿の自給率0%

えっ
綿って、昔から日本にもあるんじゃないのΣ( ̄ロ ̄|||)
じゃあ、私たちが着てる服の素材はどこから来ているの

いやはや、今現在、日本で綿が自給できていないという事実に、
とてもびっくりしたんですΣヾ( ̄0 ̄;ノ

今日本では、個人の工房で極わずかに和棉の栽培が行われていますが、
(もちろんオーガニック)
衣料にできるだけの量は生産していません。

どうして、いつから和棉が栽培されなくなったのか??

和綿は室町時代から江戸時代にかけて、人々の衣料の中心になりました
他の素材に比べて、比較的加工しやすく保湿・吸収性が良く、
急速に広まったわけです。

低温でもよく育つので、栽培の北限は仙台・会津あたりまで。
なので東北地方以南では、
稲作と同じくらい重要な農作物として栽培されていたわけですv( ̄∇ ̄)v

しかしそれが一変したのは明治中期以降
イギリスで産業革命が始まり、機械が登場し、
大量に綿製品を織ることができるようになりました。
安く大量に作るために、安い綿を中国からたくさん輸入するようになります

そして第二次世界大戦後。
さらに、安価な輸入綿が入ってきたことで、日本の棉栽培が衰退して行ったのです。

それまで和棉は約250種あったのですが、
海外から安い綿が入ってきたことで、国は和棉の種の多くを破棄
現在、鴨川和棉農園を中心に、約30種が試験栽培され、
何とか守られています(*’-‘*)

今私たちが身につけている衣料は、どこで栽培された綿だと思いますか?
世界にはたくさんの綿の品種がありますが、
日本で普段着用されているのは大きく分けて2つ。

米綿
エジプト綿

これら新大陸綿は、
→それに対し、インド綿・和綿は旧大陸綿とかアジア綿と言われています。
糸が細く、布にしたときに薄く繊細なので、
高温で乾燥した国でなら良いかもしれないけど、
日本には向かないですよね

それに新大陸綿を日本で育てたら自給率が上がるかと言えば、そうでもなく、
日本のような低温多湿の国で栽培すると、
途中で腐ってしまうのです
それに米綿は害虫がつきやすいから、たくさんの農薬が必要。
それが分かってて、日本の農家が栽培するわけありませんよね
ちなみに和綿には虫がつかないので、オーガニックコットンができるのです。

価格の面で言うと、
輸入綿は1キロ300~700円くらい。
それに対し、和棉は1キロ16000円。
確かにケタ違いですが、
海外で作られている綿の多くは、農薬や枯れ葉剤に汚染され、
農家の人たちは健康を害し、自殺している人も多く存在します。
そして低賃金で搾取され、児童労働も行われているわけです。

それだけではなく、
最近では、害虫が綿を食べると死んでしまうという、
GM(遺伝子組換え)の綿が栽培され始めています(*・ε・*)ムー

悪名高きモンサント社がこのような種子をインドに輸出し、
オーガニックコットンとして販売しているのです。
ちなみにこれらの種子は一代限りのため、
翌年もまた、農家はモンサント社から種子を買わなければなりません
なので安易に、「オーガニックコットンなら良い」とは言えないのです。
安いものにはその裏にどんな問題が潜んでいるか、
問題意識をもつことが大切だと思います

「身土不二」「地産地消」という言葉があるように、
その土地にはその土地にあった作物の栽培があるわけで、
日本の土地にあったものを栽培し、自分たちの生活に取り入れることが、
自然で無理のないことなんだと思います

つづく

ありがとうございます。
mana

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