コーカサスの虜

文豪トルストイの同名短編小説を映画化したものです。
約150年前の戦争の舞台を、
現在の紛争・チェチェンに置き換えています。

2人のロシア兵が、チェチェンの村民に捕らえられ、
捕虜になるところから話が始まります。
殺すために捕らえたのではありません。
民兵だった息子がロシア軍の捕虜になったため、
その息子と交換するためにロシア兵を捕虜にしたのです。

私は最近よく思うのですが、戦争や災害は
美しく描けば描くほど、その悲しみや衝撃が大きく感じられます。

この映画も例外ではありません。
戦争映画ではあるけれど、
血みどろの殺戮は描かれていません。
コーカサスの美しさ。
その、素朴で美しいコーカサスに暮らす人々の日常生活。
家族同士の思いやり。
敵対するロシア兵とチェチェンの村民たちが
次第に心を通わせていく様子。
ロシア兵捕虜監視役の娘・ジーナの美しさは
目を見張ります。
そして、ロシア兵捕虜とジーナの淡い恋。

捕虜交換の話は、うまくいっているかのように見えました。
しかし、事態は一転。。。

「人間って捨てたもんじゃないな」と
暖かいものが込みあがってくるようなストーリー展開で、
めでたしめでたしで終わるかと思いきや、
仲間を殺されたロシア軍のヘリコプター4機が、
復讐心に燃えて、チェチェンの村を目指すラスト!
愕然とします。

彼らの復讐心によって、
チェチェンの村の暖かな営みは、すべて消えてしまうのです。

あああ、これが戦争なんだ・・・

監督のセルゲイ・ボドロフの言葉、
「どうしたら戦争をやめられるのか、私たちには分からない。
戦争を始めることは簡単だが、終わらせることは難しい。
人を愛することより、殺すことの方が簡単なのだ。
でも私たちは努力をするべきだ」

心に浸みます。

kokasasu

それぞれ今日は何位でしょうか

最近、バナーを添付しないことが多かったので、
順位が不明になっています
今何位か、一緒に探してみませんか。

にほんブログ村 その他ブログへ
にほんブログ村 政治ブログへ
banner

スポンサーリンク


スポンサーリンク