ダラシャクラン難民キャンプでの家庭訪問~マルチシムー二教会クリニックでのIDPに対する医療支援

仕事の合間に、仕事

アルビル滞在中の仕事は、『マルチシムーニ教会クリニックの運営』を評価すること。看護師の視点でそれを最終目標に沿って評価していきます。が、それ以外に私がやりたい仕事があって、本仕事の妨げにならない範囲でそちらも平行して行いました。

それが、シリア人の難民キャンプであるダラシャクラン難民キャンプでの母子保健活動です。

2015年6月の渡航時には、妊婦さんや産婦さんを対象とした「家族計画セミナー」を実施し、
ダラシャクラン難民キャンプで避妊セミナーを開催~マルチシムー二教会クリニックでのIDPに対する医療支援
その後、JIM-NETがサポートしている家族を家庭訪問したのであります。

シリアの子どもたちを訪問です~

6月の渡航時は、4家庭を訪問しました。本当は、もっともっとたくさんの子どもたちと関わりたいのですが、私の滞在日数が短いのと、一人一人ゆっくりじっくり関わりたいのでなかなか難しいのがもどかしい・・・

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シードラ 10か月

前回訪問したときの様子。
ダラシャクラン難民キャンプでテント訪問~マルチシムー二教会クリニックでのIDPに対する医療支援

ダラシャクラン難民キャンプの子どもたち~マルチシムー二教会クリニックでのIDPに対する医療支援

今回訪問すると、「3日前から嘔吐があって熱も出ていて、キャンプ内のクリニックを受診しています。抗生剤をもらって内服しています。」とのこと。

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体重の増加は相変わらず低空飛行で粉ミルクの飲みも進まない。「ちょっとずつ離乳食を増やしましょうか-」と、お母さんのラワと私たち。「何をどんな風に増やしたら良いの?」とラワ。今何をどのくらい食べているのか確認し、「ビタミンが足りないのと、そろそろタンパク質を始めてみましょうか」とアドバイス。で、「毎日同じ時間に食べさせましょうね」と。

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「《セルラック》は続けても良いの?」とラワ。セルラックって・・・・?
現地スタッフのリームが言うには、離乳期に使う栄養補助食品なんだって。へ~~!そんな便利なモノが難民キャンプでも手に入るんだね!
→ネスレの商品名で乳幼児のシリアル製品なんですって。

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私が帰国しても、現地スタッフのリームやJIM-NETの現地駐在員を通して、離乳食の進め方をその都度フォローする約束をしました。次回会うとき、シードラがどんな女の子になっているのか楽しみです☆

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シマーフ 1歳2か月

前回訪問したときの様子。
ダラシャクラン難民キャンプでテント訪問~マルチシムー二教会クリニックでのIDPに対する医療支援

ダラシャクラン難民キャンプの子どもたち~マルチシムー二教会クリニックでのIDPに対する医療支援

2か月ぶりの再会ですが、更に大きくなってるゾ~~!!!

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まずはお母さんのラバが、「粉ミルクの作り方が合ってるか心配」との事で、作り方の確認をしました◎その後、ここ最近の心配事として、「甲状腺の機能に問題があるって言われて、近々病院で検査があるの・・・」と。また、「粉ミルクを飲みにくそうにしていてなかなか飲み込めないの。だから離乳食も進まなくて」と。

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検査に関しては結果を私たちにも教えてくれるようにお願いし、嚥下の問題は翌日主治医のナガム先生に伝えました。ナガム先生は嚥下のことは知らなかったとのことで、「すぐにクリニックに連れてきなさい」と。

シマーフは1歳2か月ですが、支えがないと坐位保持が困難な状況で、小児科医による経過観察が続いています。私たちも継続してサポートしたいと思っています。

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ハヤール&ヤッラ 10か月

今回初めて会った、めっちゃかわゆい双子の男の子~~!!!どっちがハヤールで、どっちがヤッラか、何度聞いても区別が付かず(苦笑)。でも、かわゆいから良いのだあ~!!!

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この子たちの問題は、お金がなくて充分な食べものが食べれていないということ。きちんと発育発達しているか一つ一つ確認をしていくことに。結果、発育発達ともに月齢相当で問題なし。

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で、離乳食を始めているとのことだけどその内容を聞くと、「ヨーグルトとバナナしか買えないんです」と。なのでJIM-NETでは、離乳食の移行期ということもあり粉ミルクを提供しているのですが、2人で10日で5缶飲みきってしまいます~(1缶400g)。かなり活発にちょこまか動くし、食欲旺盛なのでどんどん離乳食にシフトしていきたいのだけれど・・・

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結局その後、ハヤール&ヤッラ一家はシリアに戻りました。

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アハマッド 10か月

アハマッドのうちに行くと、近所の女性が出てきて「今、配給の食糧を取りに行っていて、すぐに戻って来るよ。入って待ってて~~」と。おずおずと中に入ると、その近所の女性の子どもが、ものすごっ格好で寝てました~!!!こういう姿は、こちらではよく見かけます。

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で、この子も『黄疸予防』のための『にんにく』と『金の指輪』を洋服にくっつけてましたよ。

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そうこうしているウチに、アハマッドとお母さんが帰宅~~10か月で体重7200g。離乳食はバナナ、シリアル、ケーキ、ビズケット、林檎。あとは、粉ミルクを1日4-5回(1回120g)。お母さんは「どんな風に離乳食をあげていいか分からなくて・・・」とのことだったので、基本的なことをお伝えしました。

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アハマッドは良く食べる子で、ほっぺたに甘いお菓子がべたべた☆本当は砂糖のお菓子以外の物をもっと食べてもらいたいのだけれど・・・

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今後の課題

出産後の女性の多くが母乳が出ない状況で、国際機関は『母乳マッサージ』のパンフレットを配布していて、助産師がセミナーを定期的に開催しているけれど、なかなかフォローしきれていません。

そして、難民としてイラクに逃げてきているので、お母さんとか姉妹とかお友だちとか相談出来る人が側にいないのです。

それは離乳食についても同じ。何をどんな風にあげたらいいのか分からない・・・

私がイラクに住んで難民キャンプに毎日通って、母乳ケアや離乳食のアドバイスができたら一番いいのだけどそういうわけにもいかないし。

うーん、、、
せめて今まで関わってきたお母さんと子どもたちのケアは継続していきたいと思うのであります。

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いつも一緒に活動してくれている心強い仲間です♥

プロジェクトの概要

プロジェクトの実施団体→日本チェルノブイリ連帯基金(JCF)
活動地→イラク共和国アルビル県アルビル市アインカワ地区
実施期間→2015年2月~7月

背景

イラク国内では、去年の夏から激化したダーイシュ(IS)の迫害によって、ニナワ県モスル等からクルド自治区に約85万人の方々が逃れてきています。彼らは建設中の建物や空き家、学校、広場そして宗教施設等で生活をしています。その内、約5万人のクリスチャンは、クルド自治区のアインカワ地区(クリスチャンの地区)で暮らしています。

そんな中、同じ国内避難民でありクリスチャンの医師らが、マルチムーニ教会にクリニックを設け、診療活動を行っています。去年の7月から1日約500人近くを診察しているクリニックでは、9月から薬品購入の資金が足りず、医療設備も不十分なため、慢性疾患を抱える方々の継続した治療が困難な状況にあります。

JCFが2009年から行ってきたサポートしてきたイラクの小児科医であるリカァ・アルカザイル医師が、去年の7月にご家族とともに長野県松本市に避難してきました。リカァ医師の友人であり親戚でもある小児科医のナガム医師がマルチシムーニ協会のクリニックの立ち上げと継続した運営に関わっているため、今回JCFがクリニックのサポートを実施することになりました。

事業内容

1.初期診療における投薬指導
2.カルテ作成と管理スタッフの育成
3.医療チームの派遣による医療体制構築支援

IDPとは

国内避難民のこと。「難民」とは異なり、自分の国の中で避難している人々をさします。

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