父親として生きる

CITY OF GOD / CITY OF MEN

どちらもブラジルのリオディジャネイロを描いた映画ですが、
CITY OF GOD は、2002年、
CITY OF MEN はその第2弾で、2007年に作られました

リオの貧困街区・ファベーラが舞台
→貧困街(スラム)のことを、ファベーラといいます。
ギャングの抗争を軸に、家族愛や友情、そして
子どもたちの未来・希望を描いています

リオには約600、ブラジル国内には約1万6000のファベーラがあり、
ブラジルの貧富の差が、ここに追いやられています

ファベーラの日常には、暴力とドラッグがはびこっており、
ブラジル人でさえ、なかなかファベーラに近づくことができません
そんな中、ファベーラ出身の子どもたちが出演した、
ファベーラを描いた映画は、とっても貴重です

それ以前に、私たち日本人は、
ブラジル映画を見る機会は、ほとんどないのですから

前作のCITY OF GODは、ファベーラについて知ることができる映画です。
私この映画の中に、「希望」や「未来」というものを、
見出すことができませんでした
しかし見たあとに暗くならないですんだのは、
そんな状況でもたくましく生きてる子どもたちを見たからです

そして今回見た、CITY OF MENのラストはサイコーです

ファベーラでは、「父親の不在」が当り前。
女性が妊娠しても、男性はそのことに無関心で、
子どもを育てるのは、女性とその祖母の役割、という風潮があります。
男性は、女性と子どもを捨てて、また別の女性との間に
子どもをつくります

そして、父親のいない子どもたちは、
ドラッグのディーラーや銃を持ってるギャングを尊敬し、
父親のように慕うわけです

しかし、CITY OF MENのラストでは、
主人公の少年が、シングルファーザーになる決心をし、
子どものために何が残せるか・・・と、
息子と手をつないで、親友とともに、
リオの灼熱の太陽のなかに進んでいく

これを見たときは、
「CITY OF MEN を作ってくれてありがとう」
と、思いました

是非、2本セットで見ることをお薦めします

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