4月から6月迄の間
2015年4月にアルビルでラハブと知り合ってから数ヶ月、時々FaceBookでメッセージのやり取りをしていました。というのも前回、ラハブからハンドメイドのアクセサリーを購入した時に、「日本人好みの、もうちょっと小粒なのを作ってください」とお願いしていたからです。
前回の様子はコチラ。
シリア難民女性によるハンドメイドアクセサリー♥~マルチシムー二教会クリニックでのIDPに対する医療支援
私が6月にアルビルに行くことが決まり、そのことをラハブに伝えると、「子どもたちの体調が悪くて、真波さんからオーダーを受けたアクセサリーが進んでないの」と。シリアのダマスカスから家族5人でアルビルに避難してきて将来のことも全然見えない中、子どもたちが病気になってしまいどんなに不安か・・・
「アクセサリーの事はいいから!」「私に何かできることはありませんか?」そんなやりとりがしばらく続きました。
6月のアルビルで・・・
ということで、6月の滞在中はラハブと会うことを全く考えていなかった私。アルビルでの仕事の空き時間に、共通の友人のシーランとダウンタウンのカフェでお茶をしてる時に、「じゃあ、今からラハブに会いに行こうか!」と、シーラン。えっ・・・!!??
シーランからよくよく話を聞くと、ラハブは頑張ってアクセサリーを完成させてくれていて、子どもたちの病気も治ったとのこと!!!そうだったんだ・・・「検査しても原因がわからなくて・・・」と心細そうだったラハブ。子どもたちが元気になったのなら安心だね☆
「ラハブは真波に会うのを楽しみにしてるんだよ!!」って。うーん、嬉しくて泣けてくる(涙)!
ラハブと再会
2ヶ月振りの彼女は笑顔で私たちを出迎えてくれました。子どもたちも、元気に部屋の中をかけずり回っています。そんな様子を見て、ちょっとホッとした私。
うーん、やっぱりラハブが作るアクセサリーは可愛いっ!!
「真波さんから頼まれていたアクセサリーなんだけど・・・」と、ネックレスとピアスを見せてくれました。
うはっ☆
とってもキュート!!私好み、いや、日本女子好みに仕上がりましたよ!!
「小さく作るのは難しかったわ(笑)」とラハブ。
この2点を含め、他にもピアスとリング、ブレスレットを購入しました!
将来のこと
一緒に来てくれたシーランもネックレスを購入して、ひととおり買い物が済んでから、私たち3人はコーヒーをいただきながら今後のシリアの展望について、あーでもない・こーでもないと話をしました。ラハブたち家族は、シリアに帰ることを考えているとのこと。ラハブの旦那さんは医者だけど、イラクでは仕事ができない状態で、ツテでお友だちを診てるそうです。
「このままじゃ生活ができないから、シリアに戻ると思う」とラハブ。いつ頃の予定なの?と聞くと、「たぶん8月頃・・・」。「私、次は8月に来るからまた会えるね」と、サヨナラをしました。
しかし私の8月の渡航は延期になり、今現在、次回の渡航は2016年の6月頃の予定。ラハブはすでに家族と一緒にシリアに戻ってしまったので、今の状況では会うことが叶いません。お友だちと会いたい時に会うことができないなんて・・・
いつでも自由にシリアと日本を行き来できる日が来ることを願ってやみません。
プロジェクトの概要
プロジェクトの実施団体→日本チェルノブイリ連帯基金(JCF)
活動地→イラク共和国アルビル県アルビル市アインカワ地区
実施期間→2015年2月~7月
背景
イラク国内では、去年の夏から激化したダーイシュ(IS)の迫害によって、ニナワ県モスル等からクルド自治区に約85万人の方々が逃れてきています。彼らは建設中の建物や空き家、学校、広場そして宗教施設等で生活をしています。その内、約5万人のクリスチャンは、クルド自治区のアインカワ地区(クリスチャンの地区)で暮らしています。
そんな中、同じ国内避難民でありクリスチャンの医師らが、マルチムーニ教会にクリニックを設け、診療活動を行っています。去年の7月から1日約500人近くを診察しているクリニックでは、9月から薬品購入の資金が足りず、医療設備も不十分なため、慢性疾患を抱える方々の継続した治療が困難な状況にあります。
JCFが2009年から行ってきたサポートしてきたイラクの小児科医であるリカァ・アルカザイル医師が、去年の7月にご家族とともに長野県松本市に避難してきました。リカァ医師の友人であり親戚でもある小児科医のナガム医師がマルチシムーニ協会のクリニックの立ち上げと継続した運営に関わっているため、今回JCFがクリニックのサポートを実施することになりました。
事業内容
1.初期診療における投薬指導
2.カルテ作成と管理スタッフの育成
3.医療チームの派遣による医療体制構築支援
IDPとは
国内避難民のこと。「難民」とは異なり、自分の国の中で避難している人々をさします。