高汚染地での健康診断、その後。

なぜ、小学校健診が始まったのか

日本チェルノブイリ連帯基金(JCF)では、「医療者のためのスタディーツアー」と称して年に1回、ポレーシェ小学校での健康診断を行っています。ベラルーシでは今でも小児の白血病、甲状腺癌、その他悪性腫瘍が見られるため、その早期発見・早期治療を目的とする健診なのです。健診の項目は問診・甲状腺エコー・採血で、2002年の健康診断の時、私は採血を担当しました。

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小児科の衣川先生と、通訳のイリーナさん。

当初、ポレーシェ小学校の子どもたち約100人の採血をする予定でしたが、実施できたのは半数の約50人でした。健康診断には親の許可が必要なのですが、約半数の親しか賛同しなかったのです。

その後、今年の3月を最後に学校側の判断で、健康診断は一時中止となりました。理由は「毎年きちんと健診をしているので、わざわざ日本からきてもらう必要はない」とのこと。とは言え、本当に毎年行われているかは定かではありません。学校側と保健局の話が食い違うところもあります。

高汚染地であるチェチェルスク地区にあるポーレシェ小学校での子どもたちの健診は、当時保健局や学校側の要請で始まったものでした。しかし実際スタートしてみると、学校の先生や子どもの親たちが健康診断に消極的だったのです。そんな状態が数年続き、結局は「必要ない」と言われ、中止することになりました。

でも、つづく。

しかし、ポレーシェ小学校があるチェチェルスク地区は高汚染地域で、今でもいたるところに放射能のマークが立っています。

原発事故との因果関係が医学的に認められているのは、小児甲状腺癌だけです。小児の白血病やその他の疾患も発症が増加したことはありますが、医学的には認められていません。

だからといって、「何もしなくてもいい」ということにはならないと思うのです。「私たちのことを忘れないで」と言うベラルーシの人々がいる限り、医療支援が必要ではなくなっても、ベラルーシの命を見守り続けたいと思うのです。

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