難民を抱える地域全体を見るということ~マルチシムー二教会クリニックでのIDPに対する医療支援

白血病の子どもたちとピクニック☆

JIM-NETが支援している、ナナカリ病院の子どもたちとピクニックに行ってきました。

病院の看護師が休日を利用して参加してくれ、白血病の治療中の子ども3人とその兄弟そして親御さんも参加して、大人数のイベントになりました☆彡

3家族のうち2家族はモスルから来たクルド人で、1家族はファルージャから来たアラブ人です。でも、そういうのは一切関係なく、みんな楽しそうに絵を書いたりご飯を食べたりしてました。こういう企画って、いろんな民族や宗教の人たちが交流できる大事な場所の1つだと思います。

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小さい女の子って、若い(!?)お姉さんが好きなんですよねえ〜〜(・∀・)一緒に写真撮りたがったり、手をつなぎたがったり、なついてくれて、可愛かった〜(・ω<) 写真の2人の可愛い子たちは姉妹で、お姉さんが今、治療中です。9歳のシャイマは、「大きくなったらお医者さんになりたいの」と、言っていました。 IMG_9249

難民が増えるということ

ナナカリ病院はアルビル市内にあり、最近は国内避難民の受診が増えていて患者の数が病院のキャパシティーを超えているとのこと。そんな中で中央政府からの薬の供給がストップしてしまい、病院の薬が足りていない状況にあります。

難民支援を行うとき難民の方々を直接サポートすることも大事ですが、難民の方々を受け入れている国や地域のサポートも必要なんだと改めて感じました。

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プロジェクトの概要

プロジェクトの実施団体→日本チェルノブイリ連帯基金(JCF)
活動地→イラク共和国アルビル県アルビル市アインカワ地区
実施期間→2015年2月~7月

背景

イラク国内では、去年の夏から激化したダーイシュ(IS)の迫害によって、ニナワ県モスル等からクルド自治区に約85万人の方々が逃れてきています。彼らは建設中の建物や空き家、学校、広場そして宗教施設等で生活をしています。その内、約5万人のクリスチャンは、クルド自治区のアインカワ地区(クリスチャンの地区)で暮らしています。

そんな中、同じ国内避難民でありクリスチャンの医師らが、マルチムーニ教会にクリニックを設け、診療活動を行っています。去年の7月から1日約500人近くを診察しているクリニックでは、9月から薬品購入の資金が足りず、医療設備も不十分なため、慢性疾患を抱える方々の継続した治療が困難な状況にあります。

JCFが2009年から行ってきたサポートしてきたイラクの小児科医であるリカァ・アルカザイル医師が、去年の7月にご家族とともに長野県松本市に避難してきました。リカァ医師の友人であり親戚でもある小児科医のナガム医師がマルチシムーニ協会のクリニックの立ち上げと継続した運営に関わっているため、今回JCFがクリニックのサポートを実施することになりました。

事業内容

1.初期診療における投薬指導
2.カルテ作成と管理スタッフの育成
3.医療チームの派遣による医療体制構築支援

IDPとは

国内避難民のこと。「難民」とは異なり、自分の国の中で避難している人々をさします。

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