「できない」ということ

同じような皮膚疾患の子どもたちには、
同じ、抗生物質を投与することにしました
軟膏もまだ残っています

膝が痛い、という人に対しては、
膝に負担をかけないように、というしかありませんでした

サポーターは手に入らないし、
今思えば、鎮痛剤の内服薬や軟膏、湿布が手に入るかどうか確認し、
私たちが帰った後も、彼らが手に入れるにはどうしたらいいか、
一緒に考えればよかったと思います

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この子は、「歯が痛い」と。
お父さんが無理やり子どもの口を引っ張って、
「写真を撮れ、撮れ」と

う~ん、、、
これも、「歯医者に行ってください」と言うしかなかったですね・・・

カントン包茎らしき男の子。
写真は撮ったのですが、患部が患部だけに、
このブログに載せることはできませんが、
参考に、「包茎の種類と分類」を載せますので、
こちらを見ていただければと思います

カントン包茎らしき男の子は2人いたのですが、
いずれも、
「排尿はできるけど、痛い」と言っていました。
この子たちの親にも、病院に行くことを勧めました

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この男性は、左足が動かないとのこと。
杖を使用しているそうです。
足を見ましたが、外側を見る限り特に問題はありません。
キズもないし、腫れてないし、熱もないし、赤くもないし・・・
膝も曲がるし、動脈も触れます。
ただ、痛みはあるそうで、
冷却剤として黒い粉をつけていました

残念なことにこの男性は、
数日後に亡くなりました

一通り話を聞いたあと、
村長の弟がオズオズと、
「実は、私は目が痛いのです・・・」と。
よく見ると右目が充血しています。
目ヤニはなく、リンパも腫れておらず、膿も出ていないので、
たまたま私が持っていた、抗アレルギー剤の点眼薬をあげることにしました

本来なら、使いかけの点眼薬を人にあげるのは、
いけないことだと思います。
しかし私はアレルギー性結膜炎だったことと、
この村では簡単に点眼薬が手に入らないということもあり、
あげることにしたのです
(いくつかの注意事項とともに)

患者さんを目の前にして、
「私には、できません」
というのは、とても辛いことです
それは私が「看護師だからできない」のではなく、
医師にも治療できないものはたくさんあります

しかし医療従事者は、
病気や怪我に関わることが基本なわけで、
「できない」ことが多すぎると、
「私は何のために看護師になったのだろう」と自問自答してしまいます
検査ができない、薬がない、器具がない、知識がない。

患者さんの命を守るために、
できないことは、できないと認識する。
できる範囲で、最大限の努力をする。

そのことを
忘れないようにしています

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